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「……ソラ？え、髪、えー！かわいい！」
私と目が合ったヒョンジニはごめん、と謝ったあと目をぱちぱちさせて、じぃっと目線を左右に動かした。ヒョンジニの指が髪に触れて「なんだっけ？何カット……分からないけどかわいい！」ともう一度言ったのだった。
誰かが私は美容院に行っている、と言ったのかドアを開けたまま会話する私たちに「ヤー！早く入って来い！」と言うチャンビニオッパの声が聞こえてきてヒョンジンに手を取られて練習室に入った。
「ヌナ、茶色になりましたね」
「あ、ホントだ」
「てかなんでヒョンジニの後ろいんの？チャギヤ〜こっちおいで？」
ジソンイに手招かれるけど、何だか皆に見せるのもちょっと恥ずかしくて、しかもちらりと見た時スタッフさんがいて少し怖気付く。ヒョンジニの「ソラ？」なんて優しい声に、後ろから顔を出してみる。
「……髪、切ったのちょっとだけ」
ヒョンジニの後ろから「似合う？」と聞いてみたらリクスが一番に「かわいいね」なんて言ってくれて、それから皆も次々にかわいいとか似合ってるね、とか言ってくれて一安心。
だけど、遠くから「ちょっとソラ？」なんてスキジキの声が聞こえてピシッと身体が動かなくなる。そんな私に、これを黙ってやったことがみんなに伝わったのか目の端に見えるチャニオッパは苦笑いしていた。
「それ、どうしたの？もう、なんで何も言わないで……どうしてこんな勝手なことするの」
「相談してたら良いよって言ってくれたんですか？」
「ダメに決まってるでしょ？色は好きにしていいって言ったのに……これから授賞式も控えてるのに」
結構、お怒りモード。ヨンボギにイエニなんかは気まずそうにしているけど、オッパたちは苦笑いしている。オンニたちが味方でいてくれるだけで怖くなくて、私もすらすら喋れるから自分でも驚く。
「オンニたちに相談したらやっちゃいな！って言われたんです」
「オンニ？そのオンニたちって誰？」
「ミサモオンニたちです」
所属が違うのと、多分TWICEだからあまり悪く言えないのだろう。オンニたちの名前を出すと黙ってため息を着いて「次からはちゃんと伝えなさい」とだけ、言われたのだった。
「やばい、ソラが反抗期だ」
「それにしては遅くない？」
「も〜……うるさい、そんなんじゃないもん」
「でも本当にかわいい、ソラなんでも似合うね」
「ほんと？嬉しい、ステイも喜ぶかな？」
「絶対喜ぶよ〜！」
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作者名：さくらんぼ
| 作成日時：2023年10月21日 10時
