年下犬系彼氏の事情【松野千冬】

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1時間ほど、夢中で遊んだ。
　


今日あった出来事なんか忘れてたくらい、楽しんだ。
　
　

逞「これ、あげる！」

渡されたのは可愛いうさぎのぬいぐるみ。

「いいの？？」

逞「Aちゃんのために取ったからね♪」

「ありがとう！」

逞「どーしたしまして」

「わっ」

クシャッと頭を撫でられる。
　


やっぱり女の子慣れしてるなーって思っちゃった笑
　
　

すごく楽しませてくれるし、気が利くし。



逞「…ちょっとは元気になったみたいで良かった」

「あ、りがとう」

逞「…送らないほうがいいよな」

「あ、う…ん、ごめんね」

こうしてこの日は彼と別れた。

逞くん…ありがとうね。

　

ふとスマホを見ると、着信とメールがたくさん入ってた。
　

千冬君からだった。
　

やばい…気が付かなかった。
　

とりあえず、返信したほうがいいよね…。
　

千冬Aさん!?もう帰っちゃうんですか?

千冬もう少し一緒にいたかったです

千冬なにか…ありましたか?

千冬電話、出てください。落ち着いたらでいいので

千冬Aさん…俺、待ってます
　


なんて返そう…千冬くん…ごめんね
　
　

彼にここまで心配されたのは初めてかもしれない。
　

Aちょっと電話出れなくて…返信遅くなってごめんね
　
　


それだけ返すとスマホを閉じ、家に向かって歩き出した。

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