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突然だが、この学校にはとある有名人がいる。日本で彼等を知らない人はいないであろう程に。
一人は、かの有名な鈴木財閥のご令嬢の鈴木園子。俗に言うお嬢様だ。
もう一人は、高校生探偵の工藤新一。新聞に載るほどの事件解決の功績をもつ。それだけではなく母が賞という賞をとりまくった女優、父がこれまた有名な推理小説家。有名一家である。


まぁ言わずもかな、彼等にはそりゃ大量のファンが存在するわけで…。特に女子に人気の工藤。そんな彼がもしいなくなったら、どうなるだろうか…。




A.カオス

「工藤くんは!?また来てないの!?!?こんなに彼が欠席することあった!?」
「く、工藤くんの顔面を拝みたい!!」
「足りない!!せめて新聞に載ってくれてるならいいのに!!!彼の情報が欲しいぃいい」
あちらこちらで叫ぶガチ勢なファン。男子めっちゃ引いてるぞ…。


そんなことよりさ早く帰りてぇ。さっきからずっとこう。もう帰れるのに、先生が出てった教室はカオスと化してて帰れる雰囲気じゃない。男子は皆逃げたけど。



「(友達の苗字)ちゃん達!確か毛利さんと仲良しよね??」
「うん」
達ってなんだ??おい。


「お願い!!それとなく工藤くんのこと聞いてきてくれない?私はあんま仲良くないし話かけづらくて…ね?」

ちなみ工藤はただの推しであって恋愛対象じゃないらしい。逆に二人の恋路を見守ろう会ができてる程で、応援しているやつがほとんどだ。だが、徐々に二人の関係が変わるのを見たいとかいう奴がほとんどで、余計にタチが悪い。
だから、あまり刺激しないように情報をこっそり集めたいらしい。だからって私を巻き込むな。


『ごめん用事が…。めぐみ、一人で行ってくれる?』
「そっか……。ごめんだけどやだ!私はAが来ないんなら行かない!」
めちゃくちゃいい笑顔で言い切っためぐみ。


いや、そんな予感はしてたけど…。用事あるって言ってんのになぁ!また、懲りずに同じ戦法使ってきやがった。前にもこうして、毛利のところへ無理矢理行かされたし…。これは今後も使ってきそうだな…。




「え〜。A、その用事この前みたいにどうにかなんないの?」

ほら、でた!!ここで断ったら、空気読めよ的な空気になるんでしょ!?そのうちKYという悪口から始まり、最終的には無視に発展するんだろぉ!?(偏見)



『そ、そこまで言うなら…。分かったよ!』
「ありがと〜!!A〜」




はは、まじふざけんな。

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作者名:佐々木紗季 | 作成日時:2019年5月2日 19時

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