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『(はぁー疲れた)』
久々に体を動かしたからかなりの疲労がたまった。家についた瞬間ソファに倒れ混む。


少しの間、くつどいてると静かな部屋に着信音が響く。私はあまり必要ない物を置かないので余計に響いているように思う。



動きたくないし、出たくない。電話をかけてくる人は限られているので、誰かは分かっている。だから出たくないんだがな。流石に後々面倒になりそうなので、仕方なく起き上がりスマホを耳に当てる。



『はい』
「遅い、家にいるのに何で早く出ない」
相手はイライラとした口調で舌打ちをしてくる。出たくなかったからに決まってるだろ。



『すみません。少し疲れまして』
「それで?頼んでいたものはどうだ?」
『すでに出来ております。すぐに送りましょうか?』
「そうしてくれ。それと…もうひとつの件は、上手くいっているか?」
『それならばもう対象と接触できています』


「なんだそうなのか。もう接触しているというのに、まだ報告できないのか?こちらとしては早く遂行してほしいものなんだが」
『重々承知しています。ですが私としても学校があるので…』
私がそう反論すると、わざとらしくため息をつく相手。まるで、やめればいいのにと言われているようで凄く腹が立つ。そういえば、そうだったな。こいつは私が通うことに反対をしていた。


「ではこれからも頼む」
『はい』
ようやく電話がきれた。実際にはたった数分の会話だったが、それが私には何時間にも思えるほど苦痛だった。


だいたい、何様なんだ。歳上だからっていつも上から目線。私を操りきれていると勘違いしている無能のくせに。それに任務の難しさを侮り過ぎている節がある、彼奴まともに仕事したことあんのか?



『(あ、そうだ…)』


ちゃんと潰しとかないとな。袖口についた黒い物体に少しの力をかける。すると、簡単にプチっと音がなり潰れた。






にしても江戸川もデリカシーないよな〜、女の子にこんなのつけるなんて。

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作者名:佐々木紗季 | 作成日時:2019年5月2日 19時

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