EP78 ページ34
体育館に戻ると既に試合は終わっており、予想通り鬼の形相で春奈が私の前に立っていた。
「Aちゃん！私見てたんだからね、試合中に体育館から出て行くの！」
「ご、ごめんって…ちょっと人酔いしちゃって」
「春奈大活躍だったんだよ〜！ビシッとスパイク決めてさ！」
試合に参加したみんながはしゃいでいるのを見ると、なんだか私も運動をしたくなってくる。
「私も出ればよかったなぁ」
「絶対だめ！！」
数人の女子が声を見事にハモらせて断固として拒否される。
私ってそんなに運動音痴？
「Aは私たちの応援してくれるだけで充分だから！」
「そうそう！ねぇAちゃん、氷浦くんたちの試合見に行こっか」
時間的にまだ後半をやってる途中のはずだと、春奈は有無を言わさず私の腕を引っ張る。
グラウンドには女の子の黄色い悲鳴が響き渡っていた。
サッカー部は学年問わず女の子に人気だもんね。
この中に貴利名目的で見にきてる子もいるんだろうなと思うと心がもやもやと曇った。
「Aちゃん！氷浦くんいたよ！」
試合を公平に行うため、それぞれのスポーツ部に所属しているメンバーは1試合のうち1人しか出られない決まりがある。
そのため、今回の試合は明日人は控えらしい。
ちなみにサッカー部は必殺技も禁止。
それでも充分、素人にとっては強敵だ。
「貴利名！いけー！！」
ゴール前でボールを持つ彼を見て、思わず大声を上げた。
彼のプレーを見るのは2回目。
やっぱりかっこいい。
貴利名がシュートを決め、これが決勝点となり私たちのクラスが勝利した。
「A！」
挨拶を終え、貴利名は真っ先に私のところに走ってきた。
髪をかきあげて、子どものような笑顔で。
「見にきてくれてたんだな！」
「う、うん！おめでとう。かっこよかったよ」
照れ笑いを見せたあと、彼の顔がぐっと近づく。
きゅんと締め付けられる胸を押さえて、耳打ちしようとする彼に耳を向けた。
肌寒かった体が、彼の言葉によって一気に熱を帯びる。
「…氷浦くん、なんだって？」
「なんでもないっ」
“後夜祭の時、教室で待ってる”
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さきこ(プロフ) - カミカさん» ありがとうございます！がんばります〜(*´-`) (2018年11月25日 19時) (
レス) id: b0083ad673 (このIDを非表示/違反報告)
カミカ - これからも続けれるように頑張ってください！楽しみにしてます！ (2018年11月25日 16時) (レス) id: b42da9a3fb (このIDを非表示/違反報告)
さきこ(プロフ) - 星水さん» わあああありがとうございます！！すごく励みになります…(*´-`)がんばります！！ (2018年11月6日 23時) (レス) id: b0083ad673 (このIDを非表示/違反報告)
星水 - 続編おめでとうございます！前作からずっと影ながら応援してました、、！ とても面白いです！国木田ちゃんと氷浦くんが仲直りできますように、、！更新頑張ってください！ (2018年11月6日 20時) (レス) id: 3c634cce7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきこ | 作成日時：2018年11月1日 20時
