EP63 ページ18
さっきからとんでもないお題が次々と発表されている。
これ考えたの、生徒会の人たちだよね？
生徒会の中にポエマーでもいるの？
「つまり、彼にとってのプリンセスは彼女ということかー！？」
プリンセスってなによ…
でもちょっとだけ、本当にちょっとだけ幸せだと感じてしまっている自分もいる。
ちらっと貴利名の顔を見てみると、やっぱり顔は赤いままだ。
パシャパシャとシャッター音がひっきりなしに聞こえてきて、鈴香さんに現場を激写されていることに気づいた。
「貴利名のバカ…」
「はは、ごめん…」
クラスのテントに戻ると、昼食をとるためほとんど生徒の姿はなかった。
貴利名は私をシートに座らせると、当たり前のように擦りむいていた私の膝の手当てを始めた。
睫毛長いなぁ…
「ありがとう」
「だめだぞ、すぐに消毒しないと…女の子なんだから」
そう言うと彼は立ち上がり靴を履いてどこかに行こうとした。
もう少しだけ話したい…とか、わがままな感情が生まれる。
「ねぇ、貴利名」
「ん？」
何か話題を…と考えていたら、ふと彼に聞きたかったことを思い出した。
今にも破裂しそうな心臓をぎゅっと抑えて、目を伏せる。
「さっきの、女子の部の時言ってたこと…
あれ、私に対して言ってた？」
自分でこんなこと聞くなんて、自惚れていると言われても仕方ない。
でもあの時、どう考えても彼と目が合っていた。
“イエス”と答えてくれることを信じて、ゆっくり顔を上げる。
貴利名は、驚いた顔一つしていない。
まるで私がそう聞くのをわかっていたかのように笑っている。
「さぁな、どうだろう」
向き合っていた私に背を向け、数歩だけグラウンドに足を運びまた顔だけでこちらを振り向いた。
「…あながち間違いじゃないかも」
「え…」
「おーい、氷浦ー！早く飯食おうよー！」
どういうこと？という私の問いかけは、明日人の元気な声に遮られた。
彼はそのまま走って行ってしまった。
これは…期待していい、ってこと？
幸せすぎてにやける頬を抑え、春奈を探しに敷地内を歩き回る。
校舎の陰で私を睨みつける人物がいるとも気づかずに…
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さきこ(プロフ) - カミカさん» ありがとうございます！がんばります〜(*´-`) (2018年11月25日 19時) (
レス) id: b0083ad673 (このIDを非表示/違反報告)
カミカ - これからも続けれるように頑張ってください！楽しみにしてます！ (2018年11月25日 16時) (レス) id: b42da9a3fb (このIDを非表示/違反報告)
さきこ(プロフ) - 星水さん» わあああありがとうございます！！すごく励みになります…(*´-`)がんばります！！ (2018年11月6日 23時) (レス) id: b0083ad673 (このIDを非表示/違反報告)
星水 - 続編おめでとうございます！前作からずっと影ながら応援してました、、！ とても面白いです！国木田ちゃんと氷浦くんが仲直りできますように、、！更新頑張ってください！ (2018年11月6日 20時) (レス) id: 3c634cce7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきこ | 作成日時：2018年11月1日 20時
