EP58 ページ13
「あれ、Aー！どこいくのー？」
「写真部室！」
朝から全力で絡んでくる嶋田さんをなんとか振り切り気疲れしながら教室にたどり着いた時、隣を歩いていた明日人が突然声をあげた。
駆け足で教室から飛び出してきたAはいつもと違う雰囲気で、揺れるポニーテールに目を奪われた。
男は揺れるものが好きってよく聞くけど、たしかにその通りだと思う。
「今日のAかわいいな！」
「やっぱりあいつも好きな人のために頑張ってるんだろうな…な、氷浦」
「……そうだな」
嫌味かと突っ込みたくなったが、そんなことよりもやもやと曇った心をどうにかしたかった。
風丸さんのため、だろうか。
写真部室に向かったのも、もしかしたら風丸さんに会うため？
というか、明日人が彼女にかわいいって感想を言うだけでも妬けるなんて…
ああもう、本当に俺は嫌なやつになったな。
「じゃあな2人とも、またあとで」
「あ、あぁ」
万作は自分のクラスに戻り、俺たちも自分の席に着いた。
友達と話していた音無が俺を見つけ、すごい勢いでこちらにやってくる。
「氷浦くん！！Aちゃんのこと見た？」
「え、あぁ、見たよ」
「どうだった？かわいかったでしょ？」
こいつは…なんて恥ずかしいことを俺に言わせるつもりなんだ。
いや、かわいかったのは間違いない。
仮にも好きな人だ、当然だよな。
いざ口に出すとなるとかなり照れくさいものがある。
「そ、そうだな…」
直接言ったわけではないのに、体中が熱を帯びて冷や汗が出た。
真っ赤になっているであろう俺を見て、音無はにんまりと笑った。
「それ、絶対絶対ぜーーーったいAちゃんに言ってあげてね！！」
「あ、おい！」
絶対だよ！と俺に指をさし、また友達のところへ戻って行った。
そこへちょうど、写真部室から戻ってきたであろうAが姿を現した。
時間ギリギリで走ってきたのか、肩で息をしている。
隣の席に座りパーカーの首元を少し引っ張って仰いでいる姿を、まだ少し気まずいため挨拶もせず横目で見る。
首に滴る一滴の汗が色っぽくて、バレないように唾を飲んだ。
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さきこ(プロフ) - カミカさん» ありがとうございます！がんばります〜(*´-`) (2018年11月25日 19時) (
レス) id: b0083ad673 (このIDを非表示/違反報告)
カミカ - これからも続けれるように頑張ってください！楽しみにしてます！ (2018年11月25日 16時) (レス) id: b42da9a3fb (このIDを非表示/違反報告)
さきこ(プロフ) - 星水さん» わあああありがとうございます！！すごく励みになります…(*´-`)がんばります！！ (2018年11月6日 23時) (レス) id: b0083ad673 (このIDを非表示/違反報告)
星水 - 続編おめでとうございます！前作からずっと影ながら応援してました、、！ とても面白いです！国木田ちゃんと氷浦くんが仲直りできますように、、！更新頑張ってください！ (2018年11月6日 20時) (レス) id: 3c634cce7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきこ | 作成日時：2018年11月1日 20時
