第53話 ページ3
「はぁ…。」
「ちょっとー、Aちゃん。久しぶりに会ったって言うのにため息ばっかじゃないの。」
クザンさんは海軍の中でも割と仲がいい。私は彼の海軍が全て！正義！という感じか全くしないだらけた感じが、割と好きだ。
「だってこんな所にあと3ヶ月もいなければらならいなんて。私にはちょっときついですよ。」
「えぇー、おじさん悲しい。」
クザンさんは私がいない間に大きな海賊を捉えたらしく、少し昇格していた。
それにしても……
「と言うか、仕事しなくて良いんですか？クザンさんがサボった分やらないといけない人が出てくるんですよ？」
「えぇー、めんどくさい」
「ははっ、クザンさんが大将とかになったら海軍は終わりですね。」
「ひどっ！」
しかし私はこの人はいずれ大きな人になると思う。なんて、子どもの私が言っても大人は馬鹿にするだけだろうけど。
私の勘は鋭い。
「ねえ、Aちゃん。これから一緒にサボりに行かない？」
「いや、もう既にサボってるじゃないですか。」
でも、私も此処を出たいのは山々だった。海軍という組織の中に自分が居る様で嫌なのだ。
「やっぱり行きましょう、サボり。」
「お、その気になったか。よしじゃあ、チャリこいで行こう。」
……ん？チャリ？自転車？この人は一体どこに行こうとして居るんだろう。
不思議に思いながらもついて行くとクザンさんはどこからともなく自転車を持ってきて私を後ろに乗せた。いわゆる、“にけつ”と言うやつだ。
「よーし、捕まってな。」
「え、あ、はい。って、えっ？えぇぇ！」
言われるがままに従っていると、なんとクザンさんは海に向かって自転車を漕ぎ始めた。
「ちょっと、クザンさん！何やってるんですか！酔っ払ってるんですか！？………わあ！」
私がクザンさんの背中を叩きながら騒いでいると、気付けばなんと私たちは海の上を自転車で走り出していた。
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猫(プロフ) - 凄く面白いです！！続き待ってます！ (1月6日 14時) (
レス) id: ff465b59e9 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - お稲荷大好きさん» う、嬉しすぎます...！！有難うございます！ (2020年7月27日 7時) (レス) id: 05ec690416 (このIDを非表示/違反報告)
お稲荷大好き(プロフ) - うわー何かドストライクライクライクライクライクライクライクライクの作品発見頑張ってください! (2020年7月26日 10時) (レス) id: 81eca2f435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年5月22日 12時
