泣き虫4人 ページ5
．
それから祈織は、自室につくまで、実來の背中をトントンと優しく叩いていた。
ベッドに腰掛け、実來を膝の上に、向かい合うように座らせた。
「それで、みーちゃん。なんで泣いてたの。」
「…………」
実來は、ムスッとした顔をし、喋ろうとしない。
約束を、破ってしまったからだ。要との約束を。
その約束をした事を、祈織が知っているのかはわからないが、後ろめたさがあり、喋れなかった。
「ほら。みーーちゃん。」
祈織は早く言って、と急かした。
だかやはり実來は、喋ろうとしない。
こうなったら、どうしても無理だろう。と予測をつけた祈織は、まずこの実來のムスッとした顔をやめさせようと、試みた。
「みーちゃん〜。みらいーー？？」
と、実來の柔らかい頬を、ぷにぷにと弄ぶ。
だが、実來の顔は、変わらない。
今度は、実來の脇腹を優しくくすぐる。
すると、
「ふふ」
と、聞こえた。
実來の顔を覗くと、口角があがりにっこりしていた。
よし！と思った祈織は、せっかくなおった実來の機嫌を損なわないために、お菓子を買いに行くことを提案した。
「みーちゃん。お菓子食べたくない？？」
子供な実來は、もちろん「食べたい！」と言った。
さっきまでのあの顔は、なんだったんだろう。そう思う程に、変化が激しかった。
「でも、右京兄さんには内緒ね？あんまりみーちゃんを甘やかすな。なんて、怒られちゃう。」
お菓子を買いに行く事が決まった2人は、実來をパジャマから着替えさせ、外に出た。
2人で手を繋いで、近くのスーパーへ向かう。
するとそこで、実來のお腹が、ぐぅぅぅと悲鳴をあげた。
「お昼ご飯、食べてないの？」
祈織問う。
「食べてない。」
朝から何も、食べていない。なのに、あんなに大泣きすれば、余計に腹が減るだろう。
腹の虫が鳴くのも当たり前だ。
「そっか〜。なら、おにぎりも買おっか！」
祈織は知っていた。実來の大好きなものを。
「おにぎり！！！？」
実來が、興奮したように言う。
そんな実來を見て、祈織は微笑ましくなる。
「そう。おにぎり。みーちゃん、おにぎり好きでしょ？」
「うん！！！おにぎり大好き！！」
実來は、おにぎりが大好きだった。
ーーーーーーーーーーーー
私もおにぎり大好きです。
特に辛子明太子が。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 193人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春光 - アリスさん» 返信、遅くなってしまいました。申し訳ございません。イラスト、是非おねがいしたいです。ありがとうございます。 (2019年6月20日 23時) (
レス) id: 766a3710d9 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - イラスト描いて良いですか? (2018年12月14日 10時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
春光 - 厨二病患者さん@歌い手厨?さん» ありがとうございます！最っ高の褒め言葉です！！その言葉で、頑張ろうって思いました！（単純）ご期待に添えられるよう、頑張ります！ (2018年8月8日 2時) (レス) id: a566beeabf (このIDを非表示/違反報告)
厨二病患者さん@歌い手厨?(プロフ) - 最近、ブラコンにまたハマってきたので更新してるものをみて「うひょぉおおうあああ｣とか叫んでました。←面白いし可愛いし最高です。これからも応援してます！ (2018年8月7日 22時) (レス) id: 7c23cd898c (このIDを非表示/違反報告)
春光 - コメントありがとうございます！お返事遅くなってすみません汗、お返事の仕方がわからなくて…（）ありがとうございます！そのお言葉が励みになります！こんな自己満作品ですが、読んで頂いてると思うと胸が高鳴ります！これからもよろしくお願いします！ (2018年8月3日 0時) (レス) id: a566beeabf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：春光 | 作成日時：2018年7月8日 2時
