【BrothersConflict】泣き虫弱虫の子。

泣き虫27人 ページ28

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「ん〜、そうだな〜。俺は、ロウバイかな。」


「ロウバイ？」


「そう。半透明で、黄色くて、香りが良いんだ。花言葉は、慈しみ。みーちゃんみたいな花だよ。ふふ」


「なにそれ〜、 ・・・

これが、ロウバイ？」


花の本から、ロウバイのページを探し出し、正解を要に聞く。


「そう。これがロウバイ。」


「綺麗だね。このお花もかわいい感じだ。」


正解だったようで、ロウバイを見た素直な感想を要に告げる。



「みーちゃんみたいでしょ？」


「みーちゃんみたいなお花いっぱいあるじゃん！」


実來は、自分のような花がたくさんあるのが相当おもしろいようで、大笑いしながら要に言う。


「そうだね。みーちゃんが、お花みたいにちっちゃくて綺麗で可愛いって事だよ。」



「ふーん。みーちゃん、女の子じゃないよ？」



「うん。でも、可愛いって女の子だけじゃなくて、可愛いって思ったものにも、可愛いって言うんだよ。

例えば、みーちゃん、このお花可愛いって思うでしょ？それと一緒だよ。」


「そっか〜！じゃあ、わたるくんも、かわいいね〜。お話した事ないけど。」


実來はそう言い、クスクスと笑った。


まさか実來が弥を可愛いと思っているだなんて。要は驚いた。


「みーちゃん、わたの事可愛いって思うの？？」


「わた？わたるくん？

そーだねー、可愛いって思うよ！お話した事ないんだけど〜！ふわふわしる感じ！
たんぽぽのわたげみたいだよねー。」


「そうだね。」


要は、実來の言葉に相槌を打つが、考えているのはそのことではない。



今度、わたと話す機会を作ろう。


そう考えていた。





「かな！！もー！聞いてないでしょ！」


突然、実來の怒った声がした。


「あっ、ごめん。なんて？？」


要が実來の話をちゃんと聞いていなかったので、怒っているようだ。

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