Love at first sight 3 (ページ8)

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『ただいま』

誰も居ない静まり返った部屋に呟いた
俺が帰ってきたのは大阪の一人暮らしをしている家。

何度も思ってるけどやっぱり一人暮らしって寂しい。
東京でも一人暮らしやったけど距離が全然違うから寂しがり屋の俺にはほんまに耐えられんくてよくホームシックになってしまう。

それにめめはもう毎日のようには来れないんやし……

大学に入学してから約2週間が経った。今は4月下旬で、大学生活は多分順調だと思う。

そう言えば明日は金曜日が祝日で三連休やからめめがこっちに来てくれるらしい

久しぶりにめめに会うからほんまに楽しみで、子供みたいに今日は眠れるかななんて心配になってしまう。

なんて考えていると、突然スマホの着信音が鳴った

ズボンのポケットに入れていたスマホを急いで取り出して画面を見てみると、そこには「るーたくん」と表示されていた。

この人は大学で唯一できた友達。名前は室龍太で、結構面白くて俺に優しくしてくれたんよな

このるーたくんは京都出身らしくて、関西の友達が出来たことが嬉しかった。

中学の時は控えめの生徒やったからあんま友達おらんかったんよな……やから今連絡とか出来る地元の友達なんておらんくて頼れる人が出来てほんまに安心したわ

電話に出てスマホを耳に当てる

『もしもし？』

「あ、もしもし。康二今日って暇？」

『え、あー……多分暇やで』

「今から映画見に行かへん？」

『急やな。まぁ、ええけど』

突然のお誘いに驚いたが、るーたくんは暇な時俺に電話をかけて来て突然どこか行こうとか言い出すから少し慣れている。

「ほな待ち合わせ場所送るから2時頃集合な」

『あ、うん。でもなんの映画観るん？』

「気になってたやつあんねん。多分映画の系統的に康二気にいると思うで」

『ほんま？ほな楽しみにしてるわ』

「楽しみにしといて、ほな切るで」

『うん、ほなね』

俺が最後にそう言うと電話を切られた

時計を見てみると12時過ぎで、一応少し早めに準備を始めることにした。