Love at first sight 3 (ページ7)

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「寒いね」

めめが黒いフード付きのダッフルコートに付いているポケットに、繋いでいない方の手を突っ込みながら呟いた。

このコートをめめが着るとより大人っぽく見える。ほんまに1年生なんかな、って疑うくらい

『ほんまになぁ……凍えそうやね』

「康二温めてよ」

『えぇ……？温めるって何するん』

「自分で考えて」

めめは悪戯をした後の様な顔で控えめに笑いながら俺に言った

『え、考えるって……あ！ほな乾布摩擦したるで！！俺の手でめめのこと擦ったる！！』

「ふはっ、なんだよそれ。それに乾布摩擦って布でやるやつだし、康二それで本当に大学受かったの？」

『受かったわ！失礼な！！乾布摩擦なんてテストに出て来ないからええの！！』

俺はそう言ってめめのことを見ながら頬を膨らました。

「はぁ……康二その顔他の人に見せないでね？」

『えぇっ、なんでよ？』

「好きになられちゃうから」

突然のめめの言葉で、体温が急上昇した事が分かる。

『もしかしてめめ俺の事心配してくれてるん？』

「……うん、そりゃあね」

『大丈夫やで！どんな時でもめめ一筋やから！！それより俺はめめの方が心配やねんけど』

「えっ、なんで？」

めめが瞳をまん丸くして俺のことを見た。

『めめイケメンやからまた女の子に絡まれるかもしれへんし、それに告白とかされるかもやろ……？』

「その時は無視するしちゃんと断るよ」

『ほんまに？めっちゃ可愛い子でも？』

「俺浮気しないタチだから。康二こそコロッと落ちないでね？……あー本当に心配になってきた」

めめがそう言いながら繋いでいない方の手で顔を覆った

ほんまに心配してくれている事が見ていて伝わる。

『なぁ、めめ？』

「ん？なに？」

尋ねるとめめは顔を覆っていた手を戻して俺のことを見た

『俺はめめのことが好きやで、それにこれから好きになる人はめめだけやもん。やから心配せんで？』

「……そっか、俺もだよ」

めめがそう言った瞬間、唇を重ねられた。

「寒いから早く帰ろ」

狭い通路だったから周りに人は居なくて見られることは無かったが、自分の心臓は物凄く煩くなった。