Love at first sight 3 (ページ5)

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『さっくん！これ遅くなりました！！』

放課後帰る準備をした後に、教室でくるくる回る先生用の椅子に座っているさっくんに駆け寄って進路調査希望表を手渡した

「お、やっと決まったの？」

『はい！ほんまにめっちゃ悩んだんですよ』

「だろうね、ほんと期限ギリギリだよ……あ、大阪の方第1志望にしたんだ」

さっくんが今手渡した進路調査希望表を見て聞いてきた

『そうなんですよ、やから卒業したらさっくんに中々会えへんなぁ……』

「康二、何かあったらすぐ駆けつくから安心しろよ」

さっくんがふざけたイケボでカッコを付けながら俺に言ってきた

『ほんまですか？言いましたね？』

「にゃははっ！それより先ずは受からないとな。受験勉強頑張れよ、応援してっから」

さっくんが俺の左腕を右手でポンポンっと優しく叩いた

さっくんが言った応援してるって言うのはほんまなんやろうな……ほんならなお一層頑張らなあかんな。応援してくれてるのに落ちたりなんかしたら最悪やで俺

『ありがとうございます！応援しといてください！！』

「気を付けて帰れよー！」

『はーい！！』

さっくんが大きく手を振ってくれた為、俺も大きく手を振り返した

教室から出て、下駄箱まで向かう。

今日めめと学食を食べている時に、一緒に帰る約束をしていた。まぁ、いつも一緒に帰ってんねんけどな

下駄箱にもうすぐ着くと言うところで下駄箱付近に立っていためめの姿が目に入った

するとめめが俺の事に気がついて少し笑ったかと思うと、俺の元へと近付いてきた。

「康二お疲れ、大丈夫だった？」

『大丈夫やったで、ありがと。待たせてごめんな？』

年下だと言うのに俺よりも背の高いめめのことを見上げながら謝った

「大丈夫だよ、行こっか」

『うん』

俺とめめは学年が違う為離れている下駄箱で靴を履き替えた。

大学生になったらこうしてめめと一緒に帰ることも無くなるんよな……寂しなるなぁ……

「康二まだ？……大丈夫？」

既に靴を履き替えていためめに呼ばれてハッとした。

靴を地面に置いたあと少しボーッとしてしまっていたらしい

『あっ、ごめんごめん、大丈夫やで！！』

急いで既に地面に置いていた靴を履いてめめに近付いた

「そう？」

『ほな帰ろ！！』

俺はそう言い、めめの手を取った。周りに誰も居ないことは確認済みやで

めめは突然手を繋がれて驚いた表情をしたけど、直ぐに嬉しそうに微笑んでくれた。