おねーさんと俺 -目黒-【SnowMan】

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「好き…目黒蓮が好き…」


『ねぇ…そんなに？なのに今までよく普通でいれたね』


「普通…ではない…と思うけど」


腕を無理矢理解かれると、冷蔵庫からビールを出して渡された


「目黒の為に買ったビール、最初に飲んだのふっかだったけど」


『は？』


「でもごめんね、これ以上の気持ちが今はまだ分からない」


『どういう…』


「目黒と付き合いたいとか…そういうの分からない、ただ目黒が好きで…『蓮』…え？」


『蓮って呼んでくれるだけでいい』


「ごめんね、でも…自分の気持ちだけは偽りたくなかった」


『俺もそうだから…好きって気持ちだけは偽りたくなかった』


「うん、ありがとう」


何となくお互い分かってた


最後の一歩を踏み出せないのは、俺らがいる世界がそうさせているんだって






「目黒ー！ちょっといい？」


Aさんに呼ばれて言われたのは


『ドラマ…ですか？』


「うん、道枝と…これ、原作ね！読んで」


本を渡されてパッとAさんを見る


『これって…』


「頑張れ！」


前にAさんの家にあったマンガ本…


『頑張ります』


こんなの頑張るしかない






『マスター、お腹す…あ、おねーさん』


そして復活した『おねーさん』は今じゃ俺らのスイッチみたいになってる


「お疲れ様」


『うん、帰れるの？』


「いや、滝さんと仕事残ってる」


『また？』


こんな会話も、前とは違う距離感だ


'また痴話喧嘩してるの？'


マスターがアイスコーヒー出しながら笑うのも定番になってきた


『これ、誕生日プレゼント』


「え？」


『渡せてなかったし…誰かさん何も言わずに大阪行って帰ってこないし』


'大変だったんだよ？週刊誌叩いてビール飲みまくってさ'


『マスター！』


おねーさんが大阪の間、大倉くんがお父さんに紹介したとかですっぱ抜かれてて


もちろん電話で喧嘩して、ここで荒れたのは言うまでもない


ちょっと崩れた紙袋に笑いながら中身を出すと


'おー、目黒くん奮発'


マスターがニヤッと笑う


『ここで渡そうって思ってたから』


「そのマスターを証人にするのいつやめるの？」


なんて言いながらも嬉しそうに腕に着けてくれて


こっちが嬉しくてニヤけてしまった


'でもさ、指輪じゃなくてよかったの？'


『指輪は…もう少し後かな？』


男同士の会話をしていると、おねーさんは滝沢くんから連絡がきて出ていき


『まだ彼氏には昇進してないから』


マスターに恋愛相談が始まった

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