おねーさんと俺 -目黒-【SnowMan】

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嫌でも会う現場で2人の仲に変化があれば？俺はどうしたらいい？


'誰かを大事にするのも大切な事だけど、自分も大事にしなきゃだよ？'


『ん？』


'相手の気持ちばっかり大事にしてたら、自分がボロボロになっちゃうから'


『うん』


マスターの言葉がスっと胸に落ちて、笑って店から出ようとすると


'たまにはAちゃんとおいでね！'


『うん、マスターおやすみ』


マスターが笑って手を振った


家に帰りながら、そういえばAさんとマスターの所で会わないなーって考える


俺にとってはAさんとの全部が始まった場所で


もし上手くいくなら、マスターにだけは報告したいなって思う





玄関の前で少し考えてチャイムを押してみたけど


Aさんは帰ってないみたいで


諦めて自分の家に入る


『終わった事だし…うん』


俺にだってAさんと過ごした時間がある


高橋さんが知らない時間があるのだから


負けたくなんかない




翌日起きると、AさんからLINEが届いていた


しばらく大阪らしい


会えない寂しさはもちろんだけど、逆に会えないでいいかも？と思う自分もいた


しっかり集中してガッカリさせない俺でいなきゃ


仕事の移動で阿部ちゃんの隣に座ると、自然とAさんの話になる


阿部『告白しないの？』


『え？』


阿部『いやさ、俺がそうなのかな？って思いだしてからでも結構経ってるし…めめなら真っ直ぐ伝えるんじゃないかな？ってちょっと違和感っていうか…めめらしくない感じもして』


『そうだよね、こんな片想い俺自身初めてかも』


阿部ちゃんの言葉に久々に力が抜けた俺がいた


『初めて会った時は本当、今思えば偶然だったんだ…だから好きになった人が練習室に入ってきた時はビックリして、しかもダメ出しされたし』


阿部『あの時もう会ってたんだ？』


『うん、名前は知らなかったからおねーさんって呼んでたんだけどね』


初めて話した『おねーさん』って呼んでた事


多分阿部ちゃんだから話せたんだと思う


『俺が知ってるおねーさんとまた違うAさんに戸惑ってた時もあったけど、違う姿見てたらどんどん惹かれて…』


阿部『仕事絡むとAは柔らかさなくなるもんね』


『やっぱり好きなんだなって気持ちと同時に、恥ずかしくない自分になりたいって』


阿部『それがめめの気持ちを止めてる理由？』


『かな？今じゃない…ってまだ思ってる』


阿部『しんどくないの？』


『不思議と…しんどくない』

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