おねーさんと俺 -目黒-【SnowMan】

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パニックでどうすればいいかすら分からない


「もうお湯張ってるし、早く入っておいで！」


俺はパニックなのにAさんは至って普通


着替えまで渡されてしまった





どうせ帰っても俺の部屋は寒いだけだと諦めて


Aさん家の浴室に行くと、いつもとは違うシャンプーとボディソープの匂いに緊張が増した


湯船に浸かってボーッと天井を見上げる


俺の家と同じ光景


なのに匂いが違うだけで、こんなに違う


『まぁでも…俺は男ってより…弟な扱いだよな』


渡された着替えに袖を通せばサイズがピッタリで


『ねぇ…これサイズピッタリなんだけど？弟の？』


話しかけながらリビングに戻ると


「それ？それは…去年渡す予定だった誕生日プレゼント」


サラッと答えるとドライヤーを持って座るように促してきて


黙って座ると髪の毛を乾かしてくれる


『俺の事弟の代わりにしてるでしょ！』


「そんな訳ないでしょ」


『これ…もらっていいの？』


「そりゃ目黒に買ったやつだし、他の人にあげるのは失礼でしょ？」


『じゃあ…ありがとう』


「この服も報われたわ」って笑いながらドライヤーを片付けると


ベッドに寝ろと言われた


『寝落ちしたらヤバいし』


「寝落ちしてもいいように！」


無防備なのか？俺がいてもどうもないのか？


俺がSnowManのメンバーだから大事にされているのか？


そんなの…どうでもいい


ベッドに潜り込むとシートマスクされて


「ちょっと放置ねー」


と言ってリビングに戻っていった


『もう…いいか…』


携帯でふっかさんに送ったメッセージを見て


小さく笑うとAさんが戻ってきた


シートマスクを外されて液やらクリームやら塗られると


『出来上がり？』


「うん」


俺のお手入れは終わり、Aさんがベッドに座った


「お！モチモチになった！」


俺の頬に触れた手を握ると自然と合う視線


『滝沢くんが知ったらヤキモチやくんじゃない？』


「なんで滝さんが出てくるの？」


『だって…』


大切な人でしょ？Aさんにとって


心の中でそう呟く


「ずっと…あの記事信じてたとか？」


『信じてるとかじゃなくて、滝沢くんにとってAさんが大事な人なのは分かってるから』


「だから…滝さんの条件を飲んだの？」


やっぱり知ってたんだな…俺と滝沢くんの約束


『だからじゃないよ…何年と言われようと、自分の気持ちが揺るがない自信が…あったから』


「そっか…目黒は強いね」





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