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常連客だけのためのお店とはこういう事か
と思う位のこの店には
いつも決まった顔ぶれしかいなくて
名前も知らない誰かと
『こんばんは』
なんて挨拶を交わす
品のいい年配の男性も、いつも本を読んでいるおばあさんも
"目黒くんお疲れ様、今日はチョコレートおまけだよ"
ってコーヒーに生チョコをおまけしてくれるマスターも
俺がジャニーズなんて知らない
『いただきます』
悩みに悩んでいた時に来たこの場所は
いつからか大事な場所になっていた
誰も俺を知らないし、無理に知ろうともしない
そんな普段とは異空間のこの場所が唯一自分と向き合える場所だったから
俺の秘密の場所
仕事が終わっていつもの場所に行く
『マスター、今日はちょっと甘いのがいい』
"今日はちょっとお疲れなんだね"
何だか少し誰かと話したい気分だったから
いつものテーブル席じゃなく、カウンターに座った
"ココアどうぞ、後でコーヒーいれてあげるよ"
『ありがとう』
出されたホットココアを一口飲むと
空腹だった身体にスーッと沁みていくみたいに落ち着いた
一席置いて隣には、初めましてな女の人
小さいパソコンに集中していておそらく俺が見ている事に気付いていない
綺麗な人だな…って、横顔を見て素直に思ってしまった
めちゃくちゃ綺麗か？と言われれば、そうでもないかな？な感じだけど
雰囲気とこの場所のせいか俺には綺麗に見えたんだ
"オムライスできたよ、温かいうちに食べな"
「うん」『え？』
彼女と同時に声が出てしまい、思いきり目が合ってしまう
『あ、いや…オムライスあるなんて知らなかったから…』
言い訳みたいに早口で言うと
「マスター、お腹空いてるみたいだから作ってあげてよ」
って可愛い笑顔で話していて
ますます目が離せなくなっていた
「そんなにお腹空いてるなら先に食べていいよ？」
『いや、大丈夫です！すみません』
視線を前に戻すと、彼女は「じゃあ先に」と言って食べはじめた
目が合った瞬間彼女の目が一瞬大きくなって
もしかしてバレたかな？なんて思ってしまったけど
俺の事なんて全く気にする事なくオムライスに全集中しているから
きっとただの勘違い
俺の前にオムライスが出されると
「ご馳走様」
と言って席を立った
「昔のままの味だった！」
"こっちに戻ってきたの？"
「うん、だからまたよろしくね」
そう言って彼女は帰って行ってしまった
.
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はな(プロフ) - mammamさん» 嬉しいコメントありがとうございます。また調子のって書くと思うので、読んでもらえたら嬉しいです。本当にありがとうございます。 (2022年2月22日 12時) (
レス) @page50 id: 1f844e58dc (このIDを非表示/違反報告)
mammam(プロフ) - ずっと楽しみでワクワクしながら読んでいました！最後までめちゃくちゃ面白かったです！またぜひ書いていただきたいです！ (2022年2月22日 8時) (レス) @page50 id: 4e98562a4c (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ayaさん» ayaさん、ありがとうございます！まさかELFに読んでもらえるとは…めちゃくちゃ嬉しいです。私は書きながら流れを考えるタイプなのですが…うん、こんなお隣さん欲しいです！是非お暇な時にギュとリョウクちゃんの読んで下さいm(_ _)m (2022年2月7日 23時) (レス) id: 1f844e58dc (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - たまたまお見かけして一気にはまりました！！実際かなり歳下ですけど、お隣さんのこんな素直でど直球なかわいい歳下くんたまりませんね！！ELFなので、ぎゅったんとりょうくちゃんのもお邪魔します！！(*^^*) (2022年2月7日 21時) (レス) @page31 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ゆかりんさん» ゆかりんさん、ありがとうございます。初コメとても嬉しいです♪最後まで読んでいただけたら嬉しいです。 (2022年2月6日 11時) (レス) id: 1f844e58dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2022年1月22日 1時
