足駄をはいて首ったけ【SVT】短編 (ページ4)

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部屋に着くとジフンはソファーに直行

「何か食べたいのあるの？」

『Aが作ってくれるなら何でもいい』

そう言ってすぐに寝てしまった

彼女がいないから私で暇つぶしでもしてるのか

いや、ここに来るからって彼女がいないとは限らないか

そんな事を考えながらあるもので適当にご飯を作ると

『できた？』

タイミングよくジフンが起きた

『うんま！』

ジフンはいつも美味いと言ってくれる

だから作っちゃうんだけど…

「ねぇ、私に彼氏できたらジフンどうすんの？」

『は？』

ちょっと気になって聞いてみると、途端に真顔になったジフン

『何？彼氏できたの？』

「いや…できてないけど」

『ならそんなつまんない事聞くな』

つまんない？私の恋愛話はつまらないと？

そりゃジフンにとってはどうでもいい事なんだろうけど

つまんないはなくない？

『もうすぐクリスマスじゃん？』

「うん、ジフン忙しくなるね」

デビューしてから自分の誕生日が過ぎると『忙しくてしんどい』って毎年聞かされている

今年もボヤきだすのかな？って思っていると

『クリスマス何か欲しいものないの？ネックレスとか？』

「は？」

今まで言われた事もない事を聞いてきたジフンに

私の思考回路は止まってしまった

『いつも飯作ってくれんじゃん？だから欲しいもんあるなら言えよ』

「別に欲しいものとかないよ」

『遠慮すんなって』

「してないしてない！遠慮とかしてないから」

『お前ってさ、なんでそんなひねくれてんの？』

「別にひねくれてないけど…」

『だっていつも…』

「いつも？」

『なんもない』

そう言って会話が途切れると、食べ終わるまで2人共無言になってしまった

『やべっ！ヒョンからカトクきた…ごめん、帰る』

「あぁ、うん」

凄く微妙な空気はどれか分からないヒョンからのカトクによって終了し

玄関まで見送ると

『今日も美味かった！ちゃんと鍵閉めろよ？あと…欲しいもの決まったらカトクして』

って言って帰って行ってしまった

久々に湯船に浸かって考えていた

私は今までジフンに何かを貰ったこともないし

ジフンから貰いたいプレゼントなんて考えた事なかった

普通なら考えるのだろうか？

「でもそんな事したらまたジフンの事好きになるに決まってるじゃん」

私って特別なのかな？って勘違いする

勘違いしたところで何がどうなるでもないのに

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