コノ道Uターン禁止 -YG-【BTS】

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翌朝、ユンギさんの言う通り引越し業者さんたちがきて


私の少ない荷物たちはあっという間に積み込まれてしまった


一緒にトラックに乗り込むと…いかにも高そうなマンションに到着する


「ここ…に住むの？」


さっきまでいたマンションとは比べ物にならない光景に


後退りしそうになる


呆然とする私を他所に、業者さんたちはどんどん荷物を運んでいった


「あの…お邪魔…します」


リビングに行くと左側のドアからユンギさんが出てきた


『お前の部屋は右側、リビングは共用スペース…トイレもシャワーも別だから安心しろ』


「あ…はい…」


言われた通り右側に行くと元の部屋より少し大きい空間


フワフワのベッドは新しくてぐっすり寝れそう


シャワー室の隣には浴室まであって


こんな贅沢な部屋にはもう出会えないと思うと


とりあえず１年でも住めるならラッキーかな？なんて呑気なことを思ってしまった


それから黙々と荷解きをして疲れきった私は


何か飲みたくなってリビングに行った


「よかった…いない」


冷蔵庫を開けると一通りの…飲み物だけは揃っている


「生活感なさすぎ…」


ミネラルウォーターを取って喉を潤していると


『俺にも水くんね？』


ユンギさんが壁にもたれ掛かっていた


「はい…どうぞ」


ゴクゴク飲み干していく姿をジッと見ていると


『腹減ったろ？出前頼む？』


そう言ってチラシをキッチンに並べる


「本部長何にしますか？」


『ジャージャー麺、お前は？』


「じゃあ私も…」


私が答えるとポケットから携帯を出して注文してくれた


普段着のユンギさんは大きめのロンＴにスキニーでかなりイメージが違う


いつもスーツ姿を見ていた私には、とても新鮮


キッチンの入口に立っているせいで動けずにいると


『なぁ、お前…名前何だったっけ？』


「はい？」


あんだけ社長が名前で呼ぶのに？ナムジュンさんも名前で呼ぶのに？覚えてない訳？


「A…です」


『じゃあ…Aって呼ぶ事にする』


「はい…」


ちょっとドキッとするシチュエーションでも全くときめかないのは


私が苦手で仕方ないタイプだからだろう


『生活空間は別だし、あんまり気にすんな


お前の空間に入り込むつもりもないし…お互い１人の時間も必要だろ？』


「そうですね…ルームシェアだと思う事にします」


『ん…』


チラッと私を見たユンギさんはやっと動いて


ソファーに座った




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