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『初めてのお使いじゃないんだから、気を付けてくれ…。』
リアンは頭を抱えながら、鍾離に訴えた
普通の人間ならば、所持金で何個買えるかを考えて、買い物をするものだ、鍾離という男は金銭感覚が狂っているらしい
パイモンが買い物をするならモラのことを考えろよなとご立腹な様子で、小言を言う
「何事もモラを考えなければならないなら、何事もモラに縛られることになる。」
「?」
前触れもなく、鍾離は語った
首を傾げるパイモンを他所に、鍾離は続ける
「モラは生まれながらの貨幣ではあるが、貨幣はモラではない」と言うとパイモンはますます首を傾げた
パイモンはモラの知識は必要最低限の知識はあるつもりでいるが、しかし、経済学の知識は無い
に付いて来れていない
「鍾離先生からお金持ちの匂いがする。」
「節約が必要ないほどお金を持っているのか!」
『どう考えても、経済学の話だろ。』
真面目にそう言い放った蛍と、蛍の言葉に素直に信じるパイモン
そんな2人に呆れた様子でリアンはツッコんだ
「動揺することはない。たとえモラに縛られても、制限された状況で問題を解決する方法はある。」
「「夜泊石」品質の鑑定は、確かに厄介だ。鉱石の品質に関わらず、その状態や色つや、内部の模様に大した差は生まれないからな。」
「夜泊石は器具によって成形された後に、その品質の良し悪しがわかってくる。」
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作者名:菊春 | 作成日時:2022年8月20日 18時