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蛍はこれまでの経緯を魈に話した
「岩王帝君に…そんなことがあったとは。」
「我には…想像もつかない。どれだけ時代が移り変わろうとも、帝君がいない璃月など想像したこともないからな。」
魈はテラスの手すりの外側から見える景色に目を向けながら
事件の裏側を暗躍しているのであろう七星に対して何か思うところでもあったのだろうか
何かを考えたのだろう彼は蛍達に向き合うと
「削月、理水、留雲の三人に会って来る。彼らもそろそろ決断した頃だろう。」
「仙人は七星を尋問するの？」
「仙人は、己に課された責任から逃れはしない。」
彼本人は俗世に染まりたくない理由があるが、責任は責任と切り離した考えをしている
魈達…仙人の神は「契約」を信条とする岩神・モラクスなのだ
それ以外、何も変わりはしない
「待ってくれ！最後にもう一つだけ聞きたいんだけど。」
「なんだ？」
「なぁ…冥ちゃんって…一体なに者なんだ…」
魈は魔を倒す仙人である
そんな魔の中でも冥のような…悪意を持たずとして成仏しない霊の相手は専門外である
そこんところは「オーナー」や「支配人」に頼んでいるらしい
パイモンは「サービス範囲が広すぎだろ！？」と驚いた顔をした
「……。」
「お前たち…さっきから気になっていたが、そこの白い男と隣にいてよく正気でいられるな。」
ふと、目をリアンの方へ向ける
蛍達３人は揃って全員首を傾げた
正気とは…？
「…仙人には、凡人には感じれないものも感じることが出来る。」
「削月や理水に留雲が何も言わず放っておいたのは理由があるのだろう。しかしこの気配を放っておくには、邪悪すぎる。」
「お前は一体何者なんだ？」
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作者名：菊春 | 作成日時：2022年8月20日 18時
