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曇った右目1 ページ11

それぞれの授業が終わって、ぱらぱらとテニスコートに生徒が集まり出す。




部室で着替えを済ませ、テニスコートへ向かう。





まだ皆集まっていないみたいだし…軽くアップでもしようかな、と思ったが







「…」







どうしても気になって見上げてしまう。

三階の空き教室。






「…あれ…」








テニスコートに背を向けて、誰かと話している。


昨日と様子が違う。



昨日はこの時刻ならとっくにテニスコートを見つめて…


そして…


誰かを目で追いかけて…








“いえ、一人のテニス部部員です…片思い中…って言うのかな?よくわからないですけど…”









「っ…」







またぎゅっと胸が痛くなった。





誰だよ…誰のことが好きなんだ…








彼女に対する、この想いを知ってしまったからにはもう知らないふりはできない。






とは言っても、初恋で、しかもその相手に好きな人が居るとなると…どうしたものか…









「幸村!時間だ!」







「あ、あぁ!わかったよ今行く、真田」






俺は、彼女の事を頭からかき消して部員達の元へ小走りで向かった。





────







「大体揃ったかな」






「…赤也が見当たらんぜよ」






「赤也が?」






おかしい。


なにか呼び出しでもない限り、赤也が放課後の部活に遅れてくることはまずない。








「参謀、なんか聞いとらんか」






「…さぁ、何も聞いていない」







「…まさか」






そうポツリと呟いて、もう1度空き教室を見上げる。



やはりまだAは誰かと話している。





…その相手が赤也の可能性は十分にあるな。

同じクラス…という少しの情報だけどね。








「俺、心当たりがあるから少し探してくるよ

真田、全員でアップ済ませておいて、頼んだよ」








「ああ、しかし赤也…部活に遅れるなど…たるんどる」





「さぁ皆、まずはグラウンド15周だ」








…よし、真田と柳がうまくまとめてくれそうだ。





俺は…









「取り敢えず三階だな」

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百地(プロフ) - 赤也本当に大変な事したな・・・でもやっぱ面白いです!よく考えられている小説な気がします (2018年7月27日 13時) (レス) id: 2de6e8f809 (このIDを非表示/違反報告)
冬音(プロフ) - 百地さん» 幸村君もそろそろ神の子アピールしないと自分の異名が「魔王」になってしまうと勘づいたんですよ、きっと。(多分) (2018年7月26日 15時) (レス) id: 24c430e211 (このIDを非表示/違反報告)
百地(プロフ) - 今日の幸村は魔王じゃないだと・・・!? (2018年7月26日 15時) (レス) id: 2de6e8f809 (このIDを非表示/違反報告)
冬音(プロフ) - 百地さん» たまらん四角関係だ… (2018年7月26日 15時) (レス) id: 24c430e211 (このIDを非表示/違反報告)
百地(プロフ) - 泣きそうな赤也を慰めたい。こういう四角関係大好物だ! (2018年6月13日 21時) (レス) id: 2de6e8f809 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬音 | 作成日時:2018年4月15日 18時

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