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『ごちそうさまでした!』
「ごちそうさま。」
紫耀くんの連れていってくれたお店はすごくオシャレで料理もとても美味しかった。
何より紫耀くんは聞き上手で、わたしのくだらない話も楽しそうに聞いてくれるから心地が良い。
「そろそろ行こうか?」
『そうだね、』
レジの前で財布を出そうと鞄に手をかければ、紫耀くんは店員さんに軽く頭を下げてわたしの手を引いて出ていこうとする。
『ねえっ、紫耀くん!』
「ん?どした?」
『お会計は?』
「タダだよここ。」
そんなわけないのに。
いつの間に済ませたのだろうか。
こんなにスマートな人は見たことがない。
『わたしもちゃんと払うよ?』
「だーかーら、タダなの!ほら行くよ」
多分何を言っても紫耀くんには通用しない。
彼はきっと最後までタダだと言い続けるような気がするから。
だからわたしは紫耀くんに引かれた手を強く握って
『ありがとねっ、』
そう言った。
紫耀くんは何も口にはしないけど、握った手を絡め直してさらに強く握ってくれて、これが彼なりのいいよの返事なのだと思うことにした。
「イルミネーション行かない?」
『うん、わたしね見たいやつあるの』
「じゃあそこいこっか。」
自分の行きたいところを深く考えずに言葉にできたことに少しだけ驚いた。
遠慮とかそういうのを抜きにして、紫耀くんに心を許しているのだ、と。
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みゅう(プロフ) - 最高です泣いちゃいました(TT)本当に恋してるとき胸がギュゥってするやつになってやばいです(TT) (2019年2月11日 23時) (レス) id: e5fba142e0 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - 読ませていただきました(^^)心が暖かくなる素敵なお話でした!ありがとうございます! (2019年1月18日 19時) (レス) id: faf246fb32 (このIDを非表示/違反報告)
べりーちゃん - 素晴らし作品でした。ありがとうございました。 (2018年11月3日 8時) (レス) id: 86a2f67dc6 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ひかるさん» 読んでいただきありがとうございます!廉くんのお話公開中ですのでよろしければぜひ! (2018年10月28日 0時) (レス) id: 76e7965f2e (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - Mt.Wind Bellさん» ぞっこんになっていただけて嬉しいです( ; ; )またはちみつショコラの世界でお会い出来るように、機会があれば番外編などお届けできればなと思っております! (2018年10月28日 0時) (レス) id: 76e7965f2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るる | 作成日時:2018年9月24日 17時