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あれからすっかり体調は回復して、今日もいつも通り1人で学校に行った。
もう学校に行くのもあと少しだけで、卒業間近。
なんだか寂しいな、なんて思うけど大学生になるのはすごく楽しみ。
優斗「おはよー!もう体調大丈夫?」
「あ、優斗くんおはよ!大丈夫だよ〜」
誰もいない朝の教室で窓のそばでぼーっと外を眺めていると、優斗くんが隣にやってきた。
最近は優斗くんとの距離が縮まってよく話すようになったなぁ。
あと数日しか仲良く出来ないけど……
優斗「……Aちゃんと仲良くなれて嬉しいな」
「え?笑」
優斗「ずっと仲良くなりたかったから……ごめんね、引いたよね」
なんて眉を下げて笑うからすぐに否定した。
そんなの引くわけないじゃん……
「全然引いてないよ、むしろ嬉しい……」
優斗「え、まじ?」
「うん!優斗くんとしゃべってる時間が1番楽しいもん!」
優斗くんとしゃべっているとなぜか悩んでいることが全て吹き飛ぶんだ。
小さなことで悩んでいる自分がバカバカしく思えてくるし、そんなこと考えてる暇があったらもっと楽しいことを考えたいっていう気持ちでいられる。
少し前までは、龍斗くんのことを引きずって学校生活に支障をもたらしてしまっていたのも今ではすっかりなくなった。
全部全部、優斗くんのおかげ。
優斗「あのさ、」
「ん?」
優斗「今度……一緒に遊びに行かない?」
頭をかきながら少し照れくさそうに笑ってそんなことを言い出すから、胸が高鳴ったような気がした。
龍斗くん以外の男の子に誘われたの初めて……
「もちろん!」
優斗「まじで!?めっちゃ嬉しい!」
長い間誰とも遊んでなかったからなんだかわくわくするなぁ。
それに優斗くんと遊びに行くことなんて今まで一度もなかったから、すごく楽しみだった。
これを機にもっと仲良くなれたらいいな……
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作者名:サリー。 | 作成日時:2019年12月24日 13時