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「へ……」
『兄妹……？』
いきなりすぎて意味がわからなかった。
兄妹って……？
わたしと龍斗くんが兄妹……？
母「さっき顔を合わせてから気づいたの……」
「まって、どういうこと……？わたしのお母さんは……」
龍母「……わたしなの」
話を聞くと、わたしの本当の母親は龍斗くんのお母さんらしい。
わたしと龍斗くんは双子の兄妹で幼い頃は一緒に住んでいたけど、ある日お父さんの会社が倒産しちゃって経済的に2人の子供を育てるのは難しくなった。
そこで妹のわたしを仕方なく児童養護施設に預けたという。
施設で生きていたわたしを引き取ってくれたのが今の両親。
なぜ記憶がないのかというと、全て1.2歳のうちに済まされた話だから。
そんなの……全く知らなかったよ。
「じゃあこれからどうしたらいいの……」
わたしはずっとこの家に住んでいるのかな。
元の家に戻ることはないのかな。
母「このままにしましょ。今更何をしたって意味は無い」
「……なんでずっと言ってくれなかったの」
なんで……なんでなの……
もっと早く言ってくれれば龍斗くんのこと好きにならなかったのに……
龍斗くんとはもう終わっちゃうの、？
やっと付き合えたと思ったのに……
龍母「ごめんね、こんな重い話しちゃって。でももう今まで通りで大丈夫だよ。これをきっかけに何か変わる、なんてことはないから」
そう言うと大人たちは「いただきます」と手を合わせて各々のご飯を食べ始めた。
あなたたちは何も変わらないかもしれないけど、わたしたちはすごく変わるよ……
龍斗くんとの関係……変わっちゃうよ……
溢れてくる涙を堪えていると、さっきみんなでたくさん取ってきたご飯は喉を通らなかった。
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作者名：ｻﾘｰ。 | 作成日時：2019年12月24日 13時
