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12月24日。
街はイルミネーションに彩られ、多くの人で賑わっている。
そして今年もわたしはひとりぼっち。
やっぱり運命なんてあるわけなかったんだ。
絶対に龍斗くんと再会できると信じ込んでいたけど、そんな上手く世界が回っているはずがない。
あーあ、もう新しい恋を見つけるしかないのかな。
きっと龍斗くんもわたしのこと忘れてるだろうし……
そう開き直った方がきっと少し気が楽になる。
あ、そうだ、駅のお店でケーキを買って帰ろう。
実は引っ越してからの最寄り駅にも、地元とは違うお店だけど一つだけケーキ屋さんがあった。
家に帰って1人でクリスマスソングを流しながらでも食べようかな、なんて。
はは、相変わらず今年もクリぼっちとか笑っちゃうよね。
まぁ期待しすぎたわたしがバカだったんだよね。
そして人混みを抜けてバッグに入れていたお財布を開けてケーキ屋さんのポイントカードを探してみるけど、それはどこにも見当たらなかった。
あれ……ここに入れてたはずなんだけど……
『あの……これ落としましたよ』
お財布やバッグの中を探っていると、いきなり後ろから誰かにトントンと肩を叩かれた。
振り返ってみると、わたしの探していたポイントカードを持った男の人が立っていて
「ありがとうございま……」
前言撤回。
どうやら運命は存在しているらしい。
『会いたかった……』
「龍斗くん……！！」
兄妹だろうがなんだろうが、わたしたちが運命であることには違いない。
幸せになれない、とか言っていたけどきっと愛さえあれば幸せなんだよ。
結ばれなくたっていいんだ。
お互いに愛し合えればそれだけでいいから。
だからずっとそばにいさせて……
そしてどちらからともなく交わした口付けは、降り注ぐ雪へと深く溶けていった_______
END
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作者名：ｻﾘｰ。
| 作成日時：2019年12月24日 13時
