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銀さんside







「まあいい、とりあえずあとにしよう。
お前怪我は?腹の他にどこ怪我した?」

『っ…ひだり、か、たと、右の…太も、も…』

「うわ、傷がかなり深ぇな…はやく処置しねぇとまじで危ねぇぞ…!
悪ぃな、袖のとこ少し切るぞ。」



一言謝罪をいれながら彼女の着ている着物の袖を少し切り、簡易的に止血用の布を作る。
自分自身のスカーフやらなんやらも使い止血を始める。ちょうどその時、土方がこちらに到着した。



「っおい!勝手に走って行くんじゃ…って、こいつぁどういう状況だ?」

「転がっている攘夷浪士は全部で12人、ちなみに全員峰打ちでやられてるから死んでない。細けぇことはあとだ。あのガキかばって腹を撃たれたらしい。他にも2ヶ所だいぶでけぇ怪我してる。はやく病院つれてかねえとまじでやべぇぞこいつ。」

「ああ、そうだな。腹のことはガキから聞いたから救急車は呼んである。もう少しで来るはずだ。」

「そうか。」


そんな会話をしながらも坂田は止血を続け、土方は少し他に電話をし現場にいる隊士に指示を出す。
そうこうしていると土方の言った通り、救急車が到着したので急いで一ノ瀬を連れていく。

ばたんと音をたて扉が閉じられたあと、サイレンを鳴らしながら病院へと発進した。
現場のことを土方に頼み、坂田も病院へと同行する。病院に到着するとすぐに緊急治療室へと入れられた。




医者によれば絶対安静が必要なものの、無事に命は取り留めたらしい。
その言葉に坂田はふぅと胸を撫で下ろす。




だが、彼女はしばらく目を覚まさず3日ほど眠り続けていた。

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作者名:時咲 | 作成日時:2021年4月24日 17時

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