短篇詰め。【∞】 (ページ2)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:7,595 hit

・・ページ2

顔洗って、着替え終わって、髪の毛もちゃんとセットして。

章大先輩からの新着メッセージをみて、ドキッとした。

Aそんなに期待しないでくださいよ～!

ドキドキしちゃってキーボードを打つ手がおぼつかない。

章大先輩は女の子をドキドキさせるのが得意だ。

重たい物を持っていたら代わってあげたり、

話すときいちいち距離が近かったり。

たぶん本人は無意識なのだけれど。

他の女の子だってすぐ章大先輩にドキドキしちゃうし、

実際章大先輩はよく告白されてる。

そんな先輩の隣に立っても恥ずかしくないように、

章大先輩がバカにされないように、って考えながら

服だってメイクだってするの。

男の色に染まってる感じ、イタイ？

いいの、章大先輩が喜んでくれるならそれで。

しょうたきっとAはどんなカッコでもかわええよ
しょうた無理せんくてええからな?

章大先輩が、

こうやってわたしにメッセージを送ってくれるならそれで。

カノジョの特権みたいなもの、独り占めできたら。

それでいい。

叶うなら章大先輩がずっと

わたしのことをすきでいてくれたら。

そんなに幸せなことって、ないと思う。

時間は10時40分。そろそろ出ないと。

章大先輩はいつもわたしより早く来るから。

駅まで10分の道のりが、すごく遠く感じる。

待ち遠しい。章大先輩に会えるのが。