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｢隆くん、｣｢A｣
｢あ、ごめんなぁ、A先言い？｣
｢や、隆くん先でいいよ！｣
｢ほんまに？...｣
スっ、と深呼吸をした隆くんは。
じっ、と私の目を見て。
｢...Aに、一番に祝ってほしいから来た、
って言うたら、引く？｣
祝ってほしい。それはきっと誕生日のことで。
そんなこと、
｢わ、わたしも！
隆くんのこと、一番にお祝いしたい！｣
わたしも、同じ気持ち、って。
それだけで心が舞い上がりそう。
そう思ってたら、
突然目の前が真っ暗になって、
隆くんの匂いがいっぱいして。
あ、隆くんに抱きしめられてる、って思った。
｢A、俺と付き合って...？｣
来年から受験生やし、時間もあんまり
作ってあげられへんかもしれへんけど、って。
泣きそうになって、
見られないように隆くんの肩に顔をぴったり寄せる。
｢ねぇ、隆くん...｣
｢...はい、って返事しか受け付けへんけど、それでもええ？｣
｢...心配しなくても、はいって返事しかしないよ｣
ちょっと強引な隆くんにドキドキしてたら。
抱き締められる力がぎゅぅっと強くなって。
｢ありがとう、A｣
｢いーえっ｣
｢ほんまに、よかったん...？｣
さっきまでちょっと強引だったのに、
いきなりしゅんっとなった声に笑いがこみ上げる。
｢わたしね、隆くんのこと、ずっと大好きだったの｣
そう言ったらパァって音が聞こえたような気がして、
わたしの大好きな笑顔で、
｢俺もやで｣
ずっと、Aがすきやったよ。なんて。
耳元で囁かれて。
平気でいられるわけがなかった。
｢隆くん、お誕生日おめでとう｣
部活が大好きな隆くんが前から欲しいって言ってた、
スポーツメーカーのスニーカー。
頑張って頑張ってお金を貯めて、やっと買えたもの。
｢ほんっまに、ありがとうなっ｣
｢う、んっ｣
すっごく嬉しそうな表情と、
不意打ちでくれた隆くんらしい優しいキスで
全部報われたような気がした。
Fin.
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そるとさうんど(プロフ) - すごく面白かったです！更新楽しみにしてます。 (2016年1月21日 19時) (
レス) id: 18cc1db912 (このIDを非表示/違反報告)
淋兎(プロフ) - ∞キュウソまぐまぐ∞さん» コメントありがとうございます！わわわ、嬉しいです...！キュウソネコカミさんの曲はまだ聴いたことがないのですが、今度聴いてみたいと思います！ (2015年10月13日 23時) (レス) id: c6cb689a5e (このIDを非表示/違反報告)
∞キュウソまぐまぐ∞ - 私もエイトとKANA-BOONとキュウソがすきです！ (2015年10月13日 23時) (レス) id: 0fe8342ca0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琳兎 | 作成日時：2015年9月9日 18時
