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・・ ページ44

「やってお前!!」

「は!?あたし!?」

「俺がおるのに無視して机に座りよって...!」


たれ目を更にたれさせて眉尻を下げて訴えるイケメン。

ただ訴えてることがアレだからもったいない。


「やってさ、珍しくやる気になってんもん!」


「はっ、ヤル気になるん遅すぎやろ」


忘れてた。こいつ、頭ええんやった。


鼻で笑われて悔しい。何も言い返せないし。

めっちゃ悔しい。


言い返せずに言葉を喉の手前で詰まらせていると、

亮がちょっと真剣な顔して。


「勉強なんか、後で俺が教えたるから」


腕を引かれて、亮の隣に座らされる。


「今は俺と寝よや、」


いつになく真面目な顔して言うもんだから、

ちょっとどころじゃなく意識してしまう。


な、ええやろ、なんて強引に話を進められて。


亮の腕の中、なう、オンザベッド。


久々にこんなに近くで顔みたなぁ、なんて冷静な自分。


ちぃちゃくて可愛かった亮が南から引っ越してきてから。

気づけばもう16年も幼なじみをやってるらしい。



昔は亮が悲しくなると、あたしが慰めていた。

あたしが悲しくなれば、亮が慰めてくれた。



何か、つらいことでもあったんかな。


学校では人気者の亮とはほとんど話さないから

亮の周りの環境のことはあんまし知らんけど。


久々に見た幼なじみの甘えた態度に、少しキュンとした。

ような気がした。



何時に起きれるかな...


少しでも大丈夫やでって伝わるように亮を抱きしめて、

不覚にもドキドキしてる自分の心臓に脳みそが警告を出す。


亮が寝る間際に

「...A、好き、や...」


なんて言ったのは確信犯なんだろうか。


あとで追及しなきゃな、なんて思いながら目を閉じる。



携帯の通知なんかいつもこの時間は鳴らないから、

机に放置して。


あたしも亮のとなりで眠りに落ちた。



あたしが寝たあとに。

亮が抱きしめ返したくれたことなんて、わたしは知れなかった。






Fin.

太陽のキミへ feat:Ryuhei-M→←愛すべきかまってちゃん feat:Ryo-N



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そるとさうんど(プロフ) - すごく面白かったです!更新楽しみにしてます。 (2016年1月21日 19時) (レス) id: 18cc1db912 (このIDを非表示/違反報告)
淋兎(プロフ) - ∞キュウソまぐまぐ∞さん» コメントありがとうございます!わわわ、嬉しいです...!キュウソネコカミさんの曲はまだ聴いたことがないのですが、今度聴いてみたいと思います! (2015年10月13日 23時) (レス) id: c6cb689a5e (このIDを非表示/違反報告)
∞キュウソまぐまぐ∞ - 私もエイトとKANA-BOONとキュウソがすきです! (2015年10月13日 23時) (レス) id: 0fe8342ca0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琳兎 | 作成日時:2015年9月9日 18時

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