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俺がそう言うたると、柴崎はふぇ、て泣きだして。


「自分でも、わかってる...!

バンドでお互い信頼し合うんがどんだけ大切かとか、

信頼し合ってへんといい音は出ぇへんとか、

...そんなん、わかっとるんです...!」



...なんや、ちゃんと気づいとった。


「...気づいとるんなら、ええやんか、

...もう、やらなあかんことはわかっとるやろ?」


柴崎の頭をぽん、と撫でる。


「でもっ...みんな、わからん...!

みんなが、何考えとるんか、わからんもん...!」



そんなこと、思うとったんやな。


全然、興味があらへん訳やないねんな。



「...大丈夫やで、

それ、言うたら、きっと向こうも

話してくれるんとちゃうかな。」



「...歩み寄りが、もう一歩足らんだけ。

もうちょい、頑張ってみ?」


こんなん、柄やないけど。


「...俺が、ついとるから。な?」


「ん...」


まだぐすぐすしとる柴崎の頭をぽん、として、

一瞬だけ。ぎゅ、と抱きしめて。


背中を、押してやって。


「...ほら、練習、まだしとるんやろ?」


「はい、」


「行ってきぃ、お前なら、大丈夫やで。

俺が、保証する」


にかりと笑ってやると、

柴崎もふわり、と珍しい笑顔を返してくれた。


「ありがとうございます、...錦戸先輩」


そう言って、教室に駆けていった柴崎は

もう大丈夫。


その背中は、いつもより凛としているような気がした。




俺も、いい加減伝えな。

言うた本人がやらんでどうすんねん。



柴崎に、少しだけ溢れてもうた俺のキモチを伝えるのは、


...たぶん、文化祭のあと。





Fin.

crying march feat:Shingo-M→←・・



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そるとさうんど(プロフ) - すごく面白かったです!更新楽しみにしてます。 (2016年1月21日 19時) (レス) id: 18cc1db912 (このIDを非表示/違反報告)
淋兎(プロフ) - ∞キュウソまぐまぐ∞さん» コメントありがとうございます!わわわ、嬉しいです...!キュウソネコカミさんの曲はまだ聴いたことがないのですが、今度聴いてみたいと思います! (2015年10月13日 23時) (レス) id: c6cb689a5e (このIDを非表示/違反報告)
∞キュウソまぐまぐ∞ - 私もエイトとKANA-BOONとキュウソがすきです! (2015年10月13日 23時) (レス) id: 0fe8342ca0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琳兎 | 作成日時:2015年9月9日 18時

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