●二人の敵 ＃4 ページ2
.
ガチャ、と鍵をかけた音が鮮明に聞こえた。
京本 ｢……Aってさ、バカなの？｣
『は、？』
壁に押し付けられ、口を開いたかと思えばバカ呼ばわりされた。
……そりゃあ、悪いのは完全にこっちだけど。
『手触られただけだから、』
京本 ｢……すぐそういうこと言う｣
『だって、目黒だよ？あいつ天然なところあるし……』
京本 ｢…………じゃあさ、｣
ドンッ、と大きい音がなり驚く。そして、それと同時に下半身に違和感を感じた。
『ちょっ……！何してんの？！』
きょもの膝が私の脚の間にある、いわゆる股ドン。急な出来事に、かあっと顔が熱くなるのを感じた。
京本 ｢これも天然だから、って理由になる？｣
『こ、これは度が過ぎるだろ！！』
京本 ｢そう？あんまり変わらなくない？｣
『どこがだよ！！！』
手を触られるのと股ドンじゃ歴然の差だろ、ときょもに言い返すが聞く耳を持たない。
逃げようにも変なところに当たったらと思うと無闇に動けないからどうする事もできないんだ。
京本 ｢たかが手でも、俺は嫌なの｣
『っ……』
京本 ｢仲良くするのはいいけど、近すぎるのは嫌だ、耐えられない｣
悲しそうにそう言われると、申し訳ない気持ちがぐっと募る。｢ごめん｣と謝るが、きょもは納得してくれなかった。
京本 ｢Aさ、俺が見てるの気づいてたでしょ？｣
『っいや、えーっと……』
京本 ｢なのに抵抗しなかったんだ？｣
うっ、と喉がつまる。完全に図星だ、やはりバレていた。
首を傾げて笑っている彼は、今は恐怖でしかない。これは相当怒っている、目が笑っていない。
やばい、と思い足を上げて抜け出そうとするも、それを阻むように彼が膝をぐっと上げた。
京本 ｢なに逃げようとしてるの？｣
『………べ、別に逃げようとは』
京本 ｢俺やめる気更々ないから。Aのせいだからね？｣
『ま、待て待て！！そういう狼発言いらないから！！』
京本 ｢待たない。今の俺狼だから、お仕置、しなきゃね？｣
普段は言わないクサイ台詞に、ドクンと胸が高鳴る。少しの油断をきょもが逃すはずがなく、そのまま唇を塞がれた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1369人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ティー(プロフ) - 紺さん» くあ〜〜！！嬉しいですッ！！！！しかも最初から読み返して下さったとは......有難いです(；；)次章も頑張ります！ありがとうございます。 (2021年5月6日 21時) (
レス) id: 044bba1da0 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - つい最近一番最初から読み返したばっかりだったから、伏線回収されてるのちゃんとわかりました！！次の章も楽しみにしてます〜！ (2021年5月6日 14時) (レス) id: 3408c8acc6 (このIDを非表示/違反報告)
ティー(プロフ) - maru05032さん» またコメントありがとうございます！無事合格できて良かったです(；；)時間ある時に書いて、更新していきますね。これからもよろしくお願いします。 (2021年4月23日 14時) (レス) id: 044bba1da0 (このIDを非表示/違反報告)
ティー(プロフ) - すーさん» お待たせしてしまってすみません(；；)今頭の中京本くんだらけなので(笑)更新頑張ります！ (2021年4月23日 14時) (レス) id: 044bba1da0 (このIDを非表示/違反報告)
ティー(プロフ) - ひなたさん» ひなた様お久しぶりです。また書けるようになったので更新していきます！お待たせしてしまってすみません(_ _) (2021年4月23日 14時) (レス) id: 044bba1da0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ティー
| 作成日時：2020年5月15日 9時
