キイロとクロ8 ～final～ (ページ21)

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卒業式当日

全員の胸元には花が添えられ、遂に私たちは卒業する

式典が終わり教室に戻る中、岸くんは声を上げて泣いていた

その隣で大笑いする明日香

だけどそんな彼女も少しだけ目をうるうるとさせていた、明日香のそういうところ、見逃さないよ

岸くんの肩を持つ海人も、ジンくんも、岸くん泣きすぎ～なんてちょっかいを出す

みんなが教室に入ろうとする時、私は廉くんのシャツをそっと引っ張った

【んっ？どした？】

少し震える手に気がついた廉くんはいつも以上に優しい声で反応した

「あとで、話したい」

そう言うとすぐに察した彼

【ん、終わったら裏庭にいる】

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余韻に浸るように教室に残る人たちを置いて、私は裏庭へと向かった

「廉くん！」

【おおっ、】

私は息を大きく吸い込んだ

伝えよう、今の気持ちを。