キイロとクロ7 (ページ27)

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「海人、私が好きだったこと知ってたんだって」

【…】

「廉くんも、知ってたの？」

Aは俺を見ると、察したようにふわっと笑った

そして少しの沈黙の後に彼女は口を開いた

「私は廉くんのことが好きだよ」

真っ直ぐに俺を見つめていうA

その手はぎゅっと膝の上で握られている

「だから、廉くんに会いにきたの」

ゆっくりと一つずつ紡がれる言葉

そんなAの瞳には段々と涙が溜まる

「海人にああ言われても、すぐ頭に浮かんだのは廉くんだったよ」

【…うん】

「…廉くんがいいんだよ」

【わかった、わかったから】

大きな瞳から一筋の涙が流れた瞬間、思わずAを抱きしめた

【わかったから、もう何も言わんといて…っ】

そしてそのまま肩を震わせながら、Aは

「ごめんなさい…っごめっ…」

何度も何度も謝った

Aのその''ごめんなさい''という言葉の意味は、俺にはわからなかった