キイロとクロ5 (ページ31)

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家に帰ってからも

廉くんのことばかり頭に浮かんでいた

本当に付き合ったんだ。

思い出す度に体が熱くなる

「…らしくない。」

『ん、何？』

「うわあ！びっくりしたあ…」

海人は私の部屋とベランダを繋ぐ窓を開け、一歩入ったところでぽかんと口を開けてと突っ立っていた

『どしたんよ～』

「なんでもないわ、てか、何？」

『別に用はないけど、ハンバーグの匂いがしたから来ちゃった』

「鼻いいね笑」

海人は相変わらずだった

様子がおかしいのは私で、落ち着きのない行動に海人は

『ねえ笑、どうしたのさ笑』

半笑いで尋ねて来た

海人に言ったほうがいいよね。

廉くんはこういうの、嫌がるかな

でも、さっきの帰り際、、、

【海人のこと、なんも気にせんでいいよ】

「え？」

【別に前みたいに、変に距離感遠くすんなよって話】

「…なんで？嫌じゃないの？」

【まあ、嫌やね】

「じゃあ、控えるよ」

【でもそっちのが嫌なんよね、俺に気遣って欲しくないってか。

Aのこと信じたいし、ね】

そう言ってくれた

かと言って、やっぱり廉くんを心配させたりなんかはしたくないから

ちょっとは控えよう。

ただ、私たちの関係を変える必要はないって言ってくれた廉くんの思いも、

しっかり受け止めよう。