95〜your side ページ45
『ほら、俺のもあげるね』
痩せたことを心配してくれる紫耀くんは、ひたすら私のお皿におかずを盛り付ける
『あとこれも!』
「んふふふふ、そんなに食べられない笑」
『今のままじゃダメだよ、もっと太らないと、ほら、食べて食べて』
せっせとお皿におかずを乗せる紫耀くんが一生懸命で、なんだかおかしくてお腹を抱えて笑うと、ぽかんとした表情で顔を上げた
「...紫耀くん」
『うん?』
「お話しして良いですかっ」
『もちろんです、なんでもどうぞ』
そう言った君は、目を細めて、優しく微笑んでいる
「今、耳は治療してるんだ」
箸を止めた彼は、眉間に皺を寄せて、少し不安な表情で私に聞いた
『経過は、よさそう?』
「うん、順調だよ」
『おぉ〜、良かった』
それから安心したように、また優しく微笑む
「あとね」
その先を言葉にしようとすると、彼はもう一度、心配そうな顔をした
『辛かったら、言う必要なんてないんだよ』
「ううん、紫耀くんには伝えたいんだ」
『...ん、わかった』
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作者名:しろくま | 作成日時:2021年2月26日 1時