検索窓
今日:19 hit、昨日:0 hit、合計:19,604 hit

66 ページ16

「紫耀くん」






2人で海の夕陽を眺め、君は僕の名前を呼んだ






『なに?』






「私より大切な子は、できた?」






『...できないよ、できるわけない』






「そっ、か」







『Aだって、そうでしょ』






「...私はずっと紫耀くんしか見てないもん」






君はずるいね






『...じゃあ





何でそんなこと聞くの?』







「紫耀くんに大切な人ができていたら、気持ちが楽だったなって」






眉を少しだけ下げて、そう呟くA







君のこれからの言葉、僕は聞きたくないよ






良い言葉なんて出てきそうにないから





僕は君との未来しか見たくない









「...もう、最後にしようね、こうして手を繋いだりするの」






『...A』






「最後だよ、本当のほんと





こっちくる前に、そうしたかったのにね」






すると彼女は、握る手に力を入れて、優しく微笑んだ






その微笑みは夕日に照らされて、綺麗なオレンジ色に染まった








そして僕は








意外にも冷静だった






きっと心のどこかでは、わかってた






僕たちに未来は描けないって。






17歳の僕は、次会えた時は君と離れないってそう心に誓ってたはずなのに







また君がするりとこの手の中から落ちていく






そしてまだ僕にはその手を掴む勇気がなかった






流しているのは、僕の方なのかもしれない









今度こそは、何度心にそう刻んでも







やっぱり僕らには






他に作る未来がある






どこかでそう感じてたんだ

67→←65



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
39人がお気に入り
設定タグ:平野紫耀 , King&Prince , 深紅
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しろくま | 作成日時:2021年2月26日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。