キイロとクロ (ページ10)

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「あ、海人、私のこと知らないふりしてよね！」

『は！？なんで！？』

私はこんなことをお願いした

『俺Aになんかしたっけ！？酷く無い？』

うるうるした目で私を見つめる海人

「私はモテモテの海人からは距離を置いて平凡な生活がしたいんさー」

海人は認めざるを得ないほど相当整った顔をしていて

おまけにこの性格だから、もちろん今までもすごい勢いでモテて来た

その隣にいる私は常に女の標的って感じて、

中学の時は

執拗な嫌がらせをされたり

付き合ってた人には

「なんか本城といても、後ろに高橋の影感じるし、どっちが彼氏って感じなんだよね」

なんて変な言い訳で別れを告げられた

『そんな奴と付き合ってたなんて、悪趣味だねAちゃん』

って海人には言われたけど

そんな海人が付き合ってた彼女も私のこといじめて来たし

どっちが悪趣味だよって思ってたけどね。

そんな面倒なことは高校では流石に巻き込まれたく無いし

「ねー？お願い、カイくん！」

『ちょ、やめて、カイくん呼び』

「なんでさ」

『恥ずかしい』

そう言って顔を隠す海人は、アイス３本分ね、なんて言って承諾してくれた