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「…」
『…』
私の言葉を待ってくれている海人
「…別に、いいんだけど」
『ふはっ可愛くないなあ、その答え笑』
海人は桜を見ながら笑った
「…寂しかっただけ」
そう膝を抱え込んで、海人を見て答えた
『…』
「別に海人がどんな人を好きになっても、付き合っても、しょうがないしいいんだけど、なんか、寂しかった」
『ふふっ』
海人は目を細めて優しく笑った
『Aはそういうところ可愛いよね』
「何それ」
『可愛いって言ってるんだから、ありがとうってニコニコしてな、女の子は！』
「ヤダーーーー」
あー、幼馴染が離れていくのが寂しいのは私だけなんだなあ、なんて考えていると
『……大丈夫だよ』
「ん？何が？」
『僕は、ずっとAのそばにいるよ』
彼はそう言って、私の頭を撫でた
「…うん」
きっと海人はわかってたんだ
私が寂しがってるって
恋愛感情とか、そういうことじゃなくて、
難しいけど
ただ私が寂しがってるってわかったから来てくれたんだね
『さ、帰ろ！お菓子かってあげるねAちゃん』
「えーそんなことよりもっと教えてよ」
『いや、連絡先教えてもらっただけだからね！？笑』
「ふーん」
『そんなんで寂しがるAは幼馴染離れできないねえ』
「うーるさい」
『あ、でも今度デートしてくださいって頼んだら了承得た！』
「えっ、進んでんじゃん！全然、だけ、じゃないじゃん！」
『ごーめんって笑』
そう会話を交わしながら二人で肩を並べて帰った
好きとか、わからないけど
ただ海人が笑ってればいいし
側にいてほしいって思ってるんだ
「え、てか、バレたよね？」
『うん。』
「え、やばい明日怖い」
『大丈夫だよ〜笑』
絶対やばい
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作者名：しろくま | 作成日時：2020年4月10日 10時
