キイロとクロ (ページ3)

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そんな彼は

私の住む703号室の隣の家に住んでいる

そして、何かとこうしてベランダの柵を飛び越えてやってくる

玄関を使うという概念は無いみたい

『友達たくさんできるといいねえ、Aちゃん』

Aママ「できるかなあ、ママ心配」

『ね！僕も心配』

「うーるさいなあ」

たまに朝ごはんまで食べてくから、どういうつもりなのか

そんなこと聞かない私もおかしい

Aママ「ほら、二人とも早く食べないと～！」

そんなママの声で、時間にやっと気づく

「やばい、準備しないと」

『40分に下で待ってるねん』

「あいあい～」

頭の良い海人のことだから、もっと上の高校に行くと思ってたのに

『どこでも良いよね～Aと一緒のとこにしよ～』

なんて、無欲な彼は私と同じ高校へと進学を決めた