12 ページ12
。
本当に黛さんの家は近かった
しかも玄関から分かるようにとても広い
駅近だし広いし家賃高そうだから私には手の届かない物件だった
羨ましい…
「お邪魔します、すみません…」
正直に言わせてもらうと
一刻も早くこのびしゃびしゃのシャツを脱ぎたかった
けれどここは人の家、勝手に上がるのは失礼だと思い
少し玄関先で待つことにした
黛さんが外へ出掛けるときに履いていくような靴と
もう一つタイプが違う靴が置いてあった
こういう靴も履くんだ…と感心していると
「どーぞ。スリッパ取ってくるね」
黛さんが丁寧にスリッパを用意してくれるようだ
黛さんのスリッパ履きたい…と思ったが
流石に厚かましいので
「あ…お構いなく…」
これがベストアンサーだろう
黛さんはいつものあの可愛らしいスリッパをはいて
暗闇のリビングへ歩いて行った
カチッと音が鳴り、その瞬間
目の前がぱあっと明るくなった
(でも少し暗めな設定なのかな？)
一般的な電気の明るさではなかった
まゆゆらしいなとも思えた
黛さんがこっちおいでと言わんばかりに
袖から手を出さずにおいでおいでと手を振ってきた
そして
黛さんがごめんと口を開いた
何でだろうと思い、どうしましたか？と聞いた
「そうだ、家でインターネットが繋がらなくなった
って言って急に押しかけた人いるんだけど」
押しかけた人？誰だろう
「プライベートだったら申し訳ないのですが…
どなたでしょうか…？」
ずっと無表情だった黛さんが少し笑いながら言った
「あ、不破くんだよ」
ﾌﾜｸﾝ…
「こんな漫画みたいな展開って本当にあるんだ」
冷えていた体は急に熱を帯びた
黛さんは
「とりあえず上がって、話は後で聞くから
あと寒いでしょ」
とてもとても冷静に私へ黛さんは話しかけたが
私は
嬉しさと寒さとパニックで
玄関先で倒れてしまった
「うぇ…」
「ちょ、あっ」
ギリギリのところで私の体を支えてくれた
「ん、まゆゆおかえり〜
凄い音したけどどしたの…って
ｴｯ 女の子連れ込んできたのどうしたのほんとに」
「不破くん…意識無くなっちゃった」
「ええ…」
。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 418人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「2j3j」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りっぷ(プロフ) - 狂人_ユム様 ありがとうございます！途中からガラッと変えたことによってここの登場人物の狂気さと愛をを表現しようと思っていたので伝わってよかったです…ありがとうございます… (2021年9月13日 0時) (
レス) id: f43592eee2 (このIDを非表示/違反報告)
狂人_ユム(プロフ) - 途中からまさかの展開でずっと混乱しながらお話を読んでいました…！めっっっちゃ面白かったです！狂った愛…大好物！！ (2021年9月9日 18時) (レス) id: 16bdd17925 (このIDを非表示/違反報告)
りっぷ(プロフ) - 妃花様 ありがとうございます…！推しが重い愛はとてもいいですよね…配信でも本当にたまにそのような言葉を発しているときがあるので本当にいいですよね分かります（語彙） (2021年8月14日 18時) (レス) id: f43592eee2 (このIDを非表示/違反報告)
妃花 - このお話大好きです！！めっちゃ好みです。推しが重い愛とかもぉてぇてぇ以外の何物でもなかっ！語彙力低下中なうです。とにかくごちそうさまでした！ (2021年7月16日 0時) (レス) id: 0488259d88 (このIDを非表示/違反報告)
りっぷ(プロフ) - ぴよちまる様 読んでいただきありがとうございます…この作品の内容とは違いますがまた2434で作品を現在進行形で作っているのでそちらも見てもらえると幸いです…！ (2021年4月7日 22時) (レス) id: 24df694e49 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りっぷ x他1人 | 作成日時：2021年3月19日 23時
