story 31 ページ31
ぞくっとする彼の目。
流星はその視線に悪寒を感じた。
「お前、何者やねん」
「言ったじゃないですかぁ。平野は平野ですよ」
「まぁまぁまぁ」
相手の腹の中を探り合う流星と紫耀を制したのはシゲだった。
「落ち着けって、流星。
俺、紫耀といろいろ話したけど、素でこれやで？」
「これって何ですか？」
「お前が天然ってことや」
すり寄って来る紫耀を一言で片付ける柊真。
シゲは笑いながら話を続ける。
「紫耀が俺のとこ来た時も、ほんまいきなりやってん」
『重岡くんですよね？
逃がしたい人がいるんでしょ、僕が協力しますよ』
「最初は信じられへんかった。
俺のことも、流星やAのことも全部知ってて、
気持ち悪いな、こいつストーカーかって」
「え、ひどくないですか？」
「そう思うのが普通や」
シゲの話の間にも紫耀と柊真の漫才が挟まれる。
「俺が全然話さへんからか、こいつまでかたなってもうて。
めっちゃ空気悪なってもうたから、緊張してるん？って聞いたんよ。
そしたらこいつ、ビクって体震わせて。
『当たり前じゃないですか、当たり前ですよ！』って。
そんな強調されてもー、ってなるやろ」
再び部屋が笑いに包まれる。
「でもそれで、だいぶ俺もほぐれてさ。
こいつと一緒にやってみようかなって」
「何やぁ、警戒して損した」
望の言葉に、安堵のため息を漏らしたHOPEの面々。
「だから言うたやないですか、紫耀はそんなやつちゃうって」
嬉しそうに紫耀の肩に腕を回した康二。
流星だけが腑に落ちない顔をしていた。
「なぁ、シゲ。それ、いつの話？」
「紫耀と会うたん……いつやっけ？
でもHOPEで別れてから結構すぐやで」
その頃から、もしかするとその前から、
紫耀は流星たちのことを知っていた。
HOPEにいた廉、シゲのところにいた紫耀、
そして濱田のそばにいた文一。
気づかないうちに、情報屋たちに包囲されていたことになる。
黒幕は誰だ？
考えれば考えるほど分からなくなる。
「流星？大丈夫？」
目を白黒させる流星の様子に気づいたのか、
神ちゃんがそっと囁く。
「うん、ちょっと頭の中を整理してて……」
その瞬間だった。
Prrr...
突然携帯電話の音が鳴り響く。
みんなが顔を見合わせる中、
一人顔を硬直させたのはAだった。
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moca(プロフ) - 優希さん» 優希さん、ありがとうございます！読みにくい部分もたくさんあるかと思いますが、お褒めの言葉をいただけると、すごく励みになります( ´∀｀) 次章は２月末ごろに始められたらなぁと考えているので、楽しみにしていてください！ (2017年2月16日 0時) (
レス) id: 869b606eb4 (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 愛罠シリーズ1から読ませて頂いてます！わくわくするような展開がとても面白くて大好きです！また、曲のタイトル曲の世界観がスーッと盛り込まれていて本当に素敵だなと思っています！最終章に向ってしまうのは寂しいですが続編待っています！頑張ってください！ (2017年2月15日 9時) (レス) id: efdae36fb0 (このIDを非表示/違反報告)
moca(プロフ) - ぴーちさん» ぴーちさん、そう言ってもらえるとすごく幸せです、ありがとうございます！続編はあの曲です。予想しながら待っててください！ (2017年1月31日 16時) (レス) id: c5c064e0e4 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち - すごく文章が上手で、読みながらハラハラしちゃいます！続編も楽しみにしています！ (2017年1月31日 15時) (レス) id: 6583968309 (このIDを非表示/違反報告)
moca(プロフ) - MilK.さん» MilKさん、お知らせできてなくてごめんなさい。一応前作のCriminalのあとがきで、シリーズしてきたので題名変えますとお知らせしています。内容はそのままなので、読み続けてもらえると嬉しいです！ (2017年1月1日 21時) (レス) id: eb2695e115 (このIDを非表示/違反報告)
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