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中から服を取り出したら……
嗅ぎ慣れた香りがして手が止まった。
その香りに誘われて、昨日見た泣き顔が蘇る。
―――“いい加減にしてよッ！！！”
―――“…言ってないもん。誰かさんが毎日毎日遅いせいで”
―――“全っ然私のこと信用してないじゃん…ッ！！！”
あんなAを見たのは初めてだった。
その顔を思い出せば出すほど、怒りとか申し訳なさとか、よくわからないごちゃ混ぜの感情が目の奥に絡みつく感覚。
俺は……どうしたらいい？
変わらない。Aを誰よりも大事にしたいのは変わらない。
でも、いっぱいいっぱいで……。
何よりも、こんな風にしか向き合えない自分が情けなくて許せなくて。
.
…あぁ、ダメだ。
こんなこと考えていても何も進まない。
潤『とりあえずメシ…』
外に出るための普段着を取り出した。
その時、重ねた服の下から出てきたもの。
ん…？
……なんだ、これ。
中身を取り出せば、一つにまとまった薬と、Aの字で書かれた1行のメモ。
.
“発熱時一日3回、一回2錠飲むこと”
.
それだけ。
たったそれだけなのに。
……あぁ…。
潤『…………A』
口からその名前が零れると同時に、思った。
.
この人なんだ。
この人こそ、俺の生きてる意味なんだ。
Aと一緒になるために生まれてきたんだ。
彼女の温かさ、心配性なところ、俺を想う気持ち。
そのすべてが体中に沁み渡って、心の隅まで癒してくれる。
この一枚のメモに、俺たち二人の何もかもが詰まっているように感じた。
俺たちというか…俺ら二人の運命が。
好きとか愛とか、惚れた腫れたとか、そういう次元を超えた…
この気持ちに、何て名前を付けたらいいんだろう。
.
気付いたら、その袋を握る指先に、ぽたぽたと落ちる滴がふたつ。
……決めた。
明日の夕方なら時間がある。
生まれて初めて、自分の涙に意味を感じた瞬間だった。
・・・・・
行く店は決めていた。
せっかくニューヨークに来たんだ、そこしかないと、悩む暇もなく足も気持ちもそこに向かっていた。
そこで出会ったロジャーという男性店員。
彼と話していると、心の中に溜まったAの記憶が次から次へと引き出されて愛しさが止まらなくなる。
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まよゆり(プロフ) - わぁ〜。潤くんの誕生日に、この２人の話！嬉しすぎる。そして、赤ちゃんができたって報告した時の様子に、また、嬉しくて。可愛い。相変わらず潤くんと彼女のラブラブぶりが、大好きです。 (2018年8月30日 6時) (
レス) id: 03a65969ea (このIDを非表示/違反報告)
*-eni-*(プロフ) - ぽろさん(人´∀｀*)潤くんHPB企画ありがとう♪写真かと思ったら動画撮られてたり、帰ってきて寝る前にちょっと甘えたり、ベッドでも嬉しい事言ってくれたり( *´艸｀)潤くん大好きだ笑だぁー☆本当35歳も素敵な時間を送って素敵なコンサートを見せてほしいね♪ (2018年8月30日 1時) (レス) id: 1b38e8b576 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ(プロフ) - 完結おめでとうございます。このお話の潤くんは私の理想とピッタリ。読み終えて、本当に幸せな気持ちになれました。ありがとうございます、お疲れ様でした！ (2018年7月13日 2時) (レス) id: c1babc9660 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - このお話本当に好きでした。お疲れ様です。 (2018年7月12日 23時) (レス) id: 5c5e1382b1 (このIDを非表示/違反報告)
kisarslove(プロフ) - ぽろさんお疲れ様でした！本当に素敵な人たちだなと思い楽しみにしていました。理想であごがれの二人です。また何処かで続編をやってほしいです。その時は家族編で。翔くんと梨沙ちゃんもきになりますが... とにかくお疲れ様でした！！ (2018年7月12日 0時) (レス) id: 5699258933 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽろ
| 作成日時：2018年5月3日 23時
