��...Side You ページ45
Side You
翔「それだけ？」
「…会って…」
翔「ん？」
「会って…ギューって、して欲しかった…」
ほんとにもう瞼が上がらなくなってきた。
それなのに、今度はその指が耳たぶを柔らかく触って、得意げにフフン、って笑うから…
お腹の奥がくすぐったくなる。
翔「あとは…？」
今度は頭を撫でられる。
次は、肩。
そして、腕。
最後に、手を握る。
翔「…俺は」
私の指に自分の指を絡ませて
ギュッと私の手を包む。
.
翔「…こうしたかった」
.
次の瞬間、その綺麗な形をした唇に下唇を挟まれたら…
チュッって。
わざとオトナな音を立てて吸われて。
一瞬、射る様な目つきで目を覗きこまれた時には、私の頭はもう目の前のことに夢中になってしまっていて…
そんな私を見て満足気に笑った唇に、今度は優しく優しくキスされた。
.
翔「…心配させないで」
唇が離れたら、鼻をくっつけたまんま頭を撫でられて
優しく囁かれる。
「…ごめん、ね」
少しだけ眉毛を下げて、泣きそうな顔をしながら笑う…
大好きな人。
翔「…そんなに」
「ん…？」
翔「そんなに会いたかった？」
「…」
翔「ねぇ」
「…会いたかった」
翔「会いたくて…頭ん中いっぱいになるくらい…」
「…」
翔「俺のこと、好きなんだ…？」
さっきの、少し意地悪な目じゃなくて。
いつもの、大好きな大好きな優しい目。
「…すき」
翔「…ん」
目を瞑って、クスッて嬉しそうに笑うその目じりも口元も。
なんかくすぐったい。
翔「ちょっと酒臭い…(笑)」
「…しょーがないでしょ…」
至近距離で話しながら、チュッチュッて何回も何回も繰り返し軽いキスをされる。
そして…
.
翔「…頭痛い？」
「…ちょっとズキズキする…」
翔「フフ……ごめん、」
柔らかくて優しかった瞳が一瞬で…
鋭さを持った艶やかな黒に変わった…気がした。
.
翔「…もっと痛くなっちゃうかも」
.
そう言うなり噛みつくように向かってきた唇も、舌も…
乱暴なのに、優しくて。怖いのに、大好きで。
.
夜の野獣と化した大好きな人。
だけどきっと…朝になって目が覚めれば。
誰よりも甘くて優しい王子様に戻ってるんだよ。
だから…
お姫様は、いつまでたっても。
王子様に夢中なの。
.
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やっち(プロフ) - 凄く良かったです。ありがとうございました (5月9日 21時) (
レス) @page46 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
希梨(プロフ) - 一気読みしてました気づいたらそれと、手紙の所で案の定大号泣笑すんごいボロ泣きしてましたけど凄い兄弟愛に溢れた作品だなと思いました！これからも頑張って下さい。 (2019年9月30日 22時) (レス) id: d44dfa3d93 (このIDを非表示/違反報告)
ぽろ(プロフ) - ミサさん» ありがとうございます(´；ω；`)一気に読んで頂いたんですね(о´∀`о)少しの謎を残して終わってしまいました！笑 こちらこそ、お読み頂きありがとうございました！！ (2018年1月24日 11時) (レス) id: b5f3846dcd (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 昨日からずーっと今まで読んでいました！！二宮くんが誰とどうなったのか！そこだけがものすごく気になってわくわくです！幸せなお話ありがとうございました！！ (2017年12月2日 2時) (レス) id: b742a9d158 (このIDを非表示/違反報告)
ぽろ(プロフ) - ひろねえさん» コメント嬉しいです！そうやって色んな気持ちを抱きました、と言っていただけるととても書き甲斐があったというか、とにかく嬉しくなります（ ; ; ）続編！出来たらいいなぁなんて思っております！未定ですが、いつか(*^_^*)ありがとうございます！ (2017年9月25日 23時) (レス) id: b5f3846dcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽろ
| 作成日時：2016年10月29日 1時
