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翔ちゃんがんんって軽く咳払いをしてまた背筋を伸ばす。
.
翔「絶対、幸せにします。今まで以上に大切にします。一生守り抜きます。だから…」
.
"幸せにします"
この一言が、残酷なほどにドスンと重く、僕の胸を叩いた。
その衝撃が心臓から波になって身体中に広がって
目の奥まで届いて
どっかにあった涙の溜池を揺らして
溢れた涙が目から落ちる。
.
翔「妹さんと、結婚させてください」
.
背筋を伸ばしたまま、頭のてっぺんを目の前の僕に見せるように頭を下げた。
言いたいのに。
言いたい言葉があるのに。
なぜだかさっきの波がもっと大きくなって涙の池を揺らすから。
涙が止まらなくて声が出なくて。
でも、でも………
言わなきゃいけないことがある。
心の奥の奥の底の方から湧き上がってくるこの言葉を、伝えたい。伝えなきゃ。
雅「……ありがとう、翔ちゃん…」
え？って顔を上げる。
雅「ありがとう。ありがと…」
翔「…」
雅「もうわけわかんないやッ…ハハ、何がありがとうなのか全然わかんないけど…でも、でも…ありがとう。とにかく、ほんとに…ありがとう翔ちゃん…」
「まぁくん…」
.
いつか言う日がくれば良いなと思ってた。
まさか本当に、翔ちゃんにこう言えるなんて。
.
雅「Aを…妹を。よろしくお願いします」
.
夢みたいだ。
.
言いたかった相手にその一言を放ったら、途端に肩の力が抜けて。
さっきの翔ちゃんと同じように頭を下げたら、今度こそ涙が止まらなくなってしまった。
頭のてっぺんの方から「幸せにします」って、さっきよりも力強い声が聞こえた。
.
案の定「泣きすぎ」って祐奈に笑われて
Aも泣きながら笑ってて
翔ちゃんもいつもみたいに眉毛を下げて笑う。
そんな僕らの声を聞いたからなのか、いっちゃんがふえぇって目を覚まして、祐奈に抱っこされて僕らの輪に加わる。
祐「いっちゃんにいとこができるかもねぇ〜」
「えっ？！」
祐「え？」
「はっ…早いよ祐ちゃん！」
Aが顔を真っ赤にして慌ててる。
祐「でも考えてるでしょ？」
翔「まぁそのうちね？」
祐「楽しみだね〜」
「…ふふっ」
祐「よしっ！じゃあ今日はお祝いだねー！A手伝って？」
「うん！」
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やっち(プロフ) - 凄く良かったです。ありがとうございました (5月9日 21時) (
レス) @page46 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
希梨(プロフ) - 一気読みしてました気づいたらそれと、手紙の所で案の定大号泣笑すんごいボロ泣きしてましたけど凄い兄弟愛に溢れた作品だなと思いました！これからも頑張って下さい。 (2019年9月30日 22時) (レス) id: d44dfa3d93 (このIDを非表示/違反報告)
ぽろ(プロフ) - ミサさん» ありがとうございます(´；ω；`)一気に読んで頂いたんですね(о´∀`о)少しの謎を残して終わってしまいました！笑 こちらこそ、お読み頂きありがとうございました！！ (2018年1月24日 11時) (レス) id: b5f3846dcd (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 昨日からずーっと今まで読んでいました！！二宮くんが誰とどうなったのか！そこだけがものすごく気になってわくわくです！幸せなお話ありがとうございました！！ (2017年12月2日 2時) (レス) id: b742a9d158 (このIDを非表示/違反報告)
ぽろ(プロフ) - ひろねえさん» コメント嬉しいです！そうやって色んな気持ちを抱きました、と言っていただけるととても書き甲斐があったというか、とにかく嬉しくなります（ ; ; ）続編！出来たらいいなぁなんて思っております！未定ですが、いつか(*^_^*)ありがとうございます！ (2017年9月25日 23時) (レス) id: b5f3846dcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽろ
| 作成日時：2016年10月29日 1時
