僕の大事な大事な宝物 4【Masaki.A】 (ページ15)

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翔「大丈夫かよ、お前(笑)」

雅「え？なにが？」

翔「ソワソワしすぎ(笑)」

雅「そ…そりゃそーでしょうが！他人事だと思って！」

翔「クハッ(笑)」

雅「翔ちゃんだって自分の番になったらこうなるよ！」

翔「そうかねぇ」

雅「そうだって！！」

まっっっったく落ち着かない。

式の段取りとか全部ぶっ飛んでいきそうで怖い。

せっかく髪もセットしてもらったのに汗で崩れそう。

翔「とりあえず式だけは乗り切れよ？披露宴はまぁどうにでもなるって」

雅「うん……Aは？」

翔「祐奈ちゃんとこ。…ふふ」

雅「なんだよニヤついて」

翔「…かっっっわいいぞぉ～？A！」

雅「わぁーーーかったよっ！(笑)」

どうせ翔ちゃんがニヤニヤすんのはそーゆーことでしょうよ！！！

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*『お時間になりましたので、そろそろ…』

式場のスタッフが、コンコンと扉をノックしてその時を知らせる。

翔「あ、はい。…じゃあ俺先行くわ。」

雅「もうすぐってことか。やっべ…」

翔「…雅紀」

聞き慣れたその声に呼ばれて、まっすぐ翔ちゃんの顔を見た。

その瞳も真っすぐ僕を見ていて、男の僕ですらかっこいいと思ってしまう。

そして、優しい声で言うんだ…

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翔「結婚おめでとう」

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…ダメだよ、翔ちゃん。

反則だよ……

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雅「…ッ、あり…がとう」

翔「おまッ、今泣くんじゃねぇよ!!!(笑)」

雅「翔ちゃんのせいだろッ!!!」

翔「クハハ(笑)じゃ、あっちで待ってっから」

雅「…うん」

翔「ビックリするくらいかっこついてるから、今日のお前。胸張って来いよ」

雅「…ッ、うん」

最後にまた眉毛を下げてクハハって笑った翔ちゃんは部屋を出て行った。

・・・・・

式場に入ったら、じーちゃんばーちゃん達と並んで最前列の一番通路側にAが座っていた。

…確かに超可愛かった。

翔ちゃんがあんだけニヤつくのも頷ける。

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…けど。

扉が開いて、一日ぶりに彼女の姿を見た時。

Aには申し訳ないけど…それが吹っ飛んじゃうくらい。

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…こんなに美しいものがこの世に存在したのかって。

本気で思ってしまった。