龍神Nipponの縁の下part3

役割 ページ4

Aside
＿＿＿

A：ガッチガチじゃん、えいちゃん。

朝のミーティングでブラン監督からスタメンって伝えられてから、
顔が白くなってきてる永露。

小川：かお、しっろ。(笑)

ロビーでバスの到着を待つ中、
全身で緊張していることを訴えてくる永露を
ネタに爆笑する小川
助けになってない...

難しいなー、永露は小川・西田・大塚みたいに
会話の中で緊張をほぐしてくれるタイプではないし...
かといって、関さんや祐希さんみたいに
ほっとけば勝手に、集中力研ぎ澄ませるタイプでもない。
このまま、そっとしていたら、やばい
って顔に書いてある

どうしたものか...

ふと関さんと目が合う。
.....

A:関さん、大役任せたいんだけど

関田：いやだ。

A：.....正セッターに励まされたら、だいぶ和らぐと思うんだけど

関田：セッター同士で、そんな話した事ねぇよ

A：でもねぇ、祐希さん

私たちの会話を聞いていた祐希さんに話を振る
祐希さんも永露の様子を気にかけてたみたいだし

石川：関田さん、お願いします。

関田：キリっと言うな

私の顔と祐希さんの顔を交互に見た後、しょうがねぇ。と呟いて
永露の方へ歩いて行った

永露は、自分に話しかけてきた関さんにびっくりして、体があたふたと動き出した

関田：そんなに、力むな

永露：は、はい！

A：さらに力んだ

小川：はは！

小川の乾いた笑い声にチョップを入れる

関田：お前がゲームをどうこうできると思ってんのか？

永露：え？

関田：ポーランド相手に、お前がゲームをコントロールしようと考えてるのか？

永露：...

永露が少し、冷静になったように感じた

関田：みんなに役割がある。
なんとかしないといけないって抱えるな











後ろには、小川もいる。
そばには、俺がいる。
いつでも立て直してやるから、頑張れ



正直、関さんがここまで言ってくれるとは、思わなかった
でも、関さんだから、誰よりも響く。

石川；Aさんの選任は、適格だったね

顔色が戻っていく永露を見て、祐希さんが続ける

石川：関さんも出たいからだろうね
キャラじゃないこと言うの

A：そうなのかな

関田：勝ちたい気持ちは、一緒だ。

A：有難う、関さん。

関田：アフターケアはたのんだ、敏腕アナリスト

A：了解しました！



ポーランドとの試合後、
ベンチに座る永露の肩を叩いた関さんを
私は見逃さなかった。

1-3
ポーランド戦は、敗北。

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