・ ページ35
・
やってしまった。
非常階段に座り込みながら、ただひたすら後悔に襲われる。
分かってないなんて、私自身が分かってもらおうとしてないんだから当たり前なのにね。
でも、言わないんじゃなくて、言えないんだよ。って。
まぁそうやってどこかで諦めてるのが逃げてるって事なのかもしれない。
結局、翔太くんの言っていることはいつも図星だ。
松村「え、なにしてんの？」
『…え、なんでいんの？』
松村「俺らもここで撮影。非常階段でなにやってんのよ｣
『そっちこそ』
扉が開く音がして後ろを振り向けば、驚いた顔をした北斗がいた。
ぶつぶつ言いながら隣に座った北斗に、疑問をぶつけた。
『ねぇ、北斗から私ってどう見えてる？』
松村「難しい質問だね」
表情は一切変わらなかったけど｢うーん｣と真剣だ。
思っていたよりも悩む姿を見て、こんな質問をした事に申し訳なさを感じた。
『翔太くんが言うには、世間から私はSixTONESのメンバーっぽく見えてるんだって』
松村「なるほどね」
『それで、今のSnowManの空気乱してるのは私で、私はいつも大事なことから逃げてるって』
松村「これはまた随分言われたね。まぁ、自業自得かな」
『相変わらず厳しいね』
松村「俺は樹みたいに優しくはないよ」
それでも、メンバーよりは優しい。
なんでメンバーはあんなに厳しいんだろう。
確かに甘やかす必要は無いとは言ったけど。
松村「Aはさ、今まで1回でもSixTONESだったら良かったって思ったことある？」
『…無いよ』
松村「じゃあそれが答えだよ。その一言を伝えなよ」
『でも、』
松村「それすらも言えないなら、やっぱりAはSnowManから逃げてるよ」
突き放すような北斗の言葉。
変な気遣いがない分、いつも説得力がある。
松村「そろそろ撮影だから戻る。Aもちゃんと楽屋戻りなよ」
立ち上がって離れようとする背中に思わず声をかけた。
『北斗、あのさ…』
松村「ん？」
『いや、あの…』
受け入れて貰えなかったら、SixTONESに行ってもいい？なんて。
『…樹に言っといて。勝手に人の情報拡散すんなって』
松村「自分で言いなよ笑」
思ってもないことを言おうとした私は最低だ。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3308人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りーむ(プロフ) - ねぎとろさん» はじめまして。ありがとうございます！少し時間に余裕が出来たので更新頻度上げられたらなんて思ってますので今後の展開も楽しんで頂けると嬉しいです(^^) (2月25日 12時) (
レス) id: 489a31cabe (このIDを非表示/違反報告)
りーむ(プロフ) - 目黒みなみさん» うわぁ泣かないで…。それだけ感情移入してくださっているなんて嬉しいです(T T) (2月25日 12時) (レス) id: 489a31cabe (このIDを非表示/違反報告)
りーむ(プロフ) - みぃ〜さん» はじめまして！作者も書きながら感情移入しすぎて胸が締め付けられております…(笑)ありがとうございます！励みになります(^^) (2月25日 12時) (レス) id: 489a31cabe (このIDを非表示/違反報告)
りーむ(プロフ) - mskmnm626さん» はじめまして！楽しんでいただけていて嬉しいです！ありがとうございます(^^) (2月25日 12時) (レス) id: 489a31cabe (このIDを非表示/違反報告)
ねぎとろ - 初めまして、お話を読んでいてハラハラドキドキが止まらず…あっという間に読み終わってました…忙しいかと思いますが応援しています！！頑張ってください！！ (2月24日 3時) (レス) @page48 id: c72133fc5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りーむ | 作成日時：2023年11月8日 20時
