あの子みたいに可愛くはなれない。〔紅二点〕

ぴんく。 ページ17

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side 佐久間












Aって猫みたいだなって思う。











気づいたら楽屋から居なくなってて、戻ってきたと思ったら部屋の隅で丸まって寝てる。







寝てばっかだなと思ったら、俺よりも身軽に飛び回る。



















初めの頃は、警戒心バチバチの態度だった。







集団行動も得意じゃないから今よりも楽屋で1人でいることが多かったな。



















佐久間「今度みんなで遊びに行かない？」

『…みんなって？』

佐久間「SnowMan。A以外は行くって行ってるけど、どう？」

『オフはゆっくりしたいんだけど』

渡辺「相変わらずノリ悪りぃ」

『…うるさい』



















｢夢の国に行きたい｣ってA以外で話が進み行くことが決まった後、



阿部ちゃんと涼太は｢俺らだと嫌でも来てくれそうだから｣、ふっかと照も｢俺らが誘うとか変だから｣って言うもんだから俺と翔太がAに声をかけた。




｢佐久間なら大丈夫そう｣｢翔太は保険で｣とか意味の分かんないことを4人は言ってたな。








俺らが声をかけたらいつものようにめんどくさそうな顔をしたA。



















『まぁでも、たまにはいいかも』

佐久間「え、いいの？」

『グループで遊びに行くのに私だけ断るのは角が立ちそうだし』

渡辺「一言余計なんだよな」



















でも結局、断られることは無かった。



それどころか、少しだけ嬉しそうにも見えた。

















佐久間「思ったより嬉しそうにしてたね」

渡辺「嬉しそうに全然見えないけどな」

佐久間「ほんとだよ。あの反応が嬉しい時のやつだって分かりにくい」

渡辺「まじで気づくまで俺ら数年無駄にしたわ」

















1人が好きだけど、別に大人数が嫌いなわけではない。


ツンデレなだけで、誘われること自体は嫌いじゃない。










誘っても断られるからほとんど誘ってなかったけど、



それに気づいた後はたまに”グループみんなで”を理由に連れ出すようになった。



















佐久間「Aも一緒にやろうよ！」

『寝る』

ラウ「断られるの分かってるのに毎回声かけるよね」

佐久間「今日はやるかもしれないじゃん」

『今日も明日もやらないから』

















今でも大体断られるけどやめようとは思わない。





だってもしAがやりたいって思った時に誘う人がいなかったら、勿体無い。



















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