HELLO ２(YS) ページ42
もにょっ。
ほおのあたりが柔らかく動く。
ん、あれ、俺。
何してたんだっけ。寝ちまったのか、、、
あったかい枕だな、、、
「！」
突如として今の状況を把握する。
慌てて目を開けると。
困惑を通り越して放心した顔の彼女と目が合う。
そっと体重をかけないように起き上がり、座ったまま頭を下げる。
「ごめん、一緒に寝ちゃった」
「いえ、その、、、どうして？」
彼女も身体を起こして、
なんとも不思議そうに俺を見る。
YS「謝りに来た。
本当に大事なくて良かった。
俺、本当に自分のことばっかりで、、、
いつもこうなんだ、Aさんもきっとそのうちすぐに呆れる」
A「そんなこと、わかりませんよ」
またそうやって、オモニみたいに笑って俺を安心させるんだな、君は。
YS「寝顔も見たけど。
起きても、すっぴん、いいな」
A「え？あ！！すっぴん？嫌だ、見ないで！！」
布団をかぶってしまう。
YS「え、褒めてんのに。俺、付けまつげ嫌いなんだよ。
Aさん、昨日とか、いつもつけてるでしょ。いらないよ。さすがにすっぴんは眉とか足りない気がするけど、女はそのままの顔のほうがいい」
A「自分はがっつりアイメイクしてるくせに、、、」
YS「だって俺は似合うし。Aさんは普通の顔だから、普通が似合う」
A「それ、、、本当に褒めてるの？」
YS「うん」
Aはむちゃくちゃ不審そうな顔をして、ソロっと顔を出す。
俺はその布団をつかんではがしてしまい、もう顔を隠させないようにして。
もう一度覗き込む。
ふふっ。
やっぱり取り立てて美人じゃないし、何に惹かれているのかさっぱりわかんないけど。
いま俺に必要らしいってのはわかった。
ただいっときだけ手に入れるのは簡単。
でも、それじゃあいやなんだよ。
俺、これから自分がどうすればいいか、わからないんだ。
家族はきっと支えてくれるし、みんな待っててくれる。その愛だけで生きていけるんだって思ってる。
だけど。
助けて欲しいんだ。
どうしてかな。
そう、正直に言ったら、君は嫌がるだろうか？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 190人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さこぽ | 作成日時：2014年9月5日 18時
